記録的に熱い年、エル・ニーニョが退場し、ラ・ニーニャの出番

旱魃にあえいでいた地域にも気候好転の期待

 昨年から今年にかけて、世界的に記録的な高気温が続いたが、太平洋赤道海域は長かった大型のエル・ニーニョ気象がようやく終わった。オーストラリアでもその他の国でも旱魃にあえいでいた地域にも気候好転で降水量が増す希望が生まれている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 気象庁(BoM)は、エル・ニーニョからラ・ニーニャへの移行を1年前に宣言していたが、5月24日には熱帯太平洋の海面の水温が中間値に下がった。また、恒常的に西に向かって吹く貿易風が再び吹き始めたことなど他の徴候からもエル・ニーニョの終熄が示されている。

 エル・ニーニョは2015年末にピークを迎え、赤道太平洋中央部と東部の海面水温が異常な高さになっていた。BoMは、「様々の徴候から、5月中旬が2015年から16年にかけてのエル・ニーニョの終わりと考えられる」と発表している。

 太平洋貿易風が途絶えた時には太平洋の海水に熱がこもるだろうと予測された。そのとおり、エル・ニーニョの間、海水は大気の熱を吸収することが少なく、気候変動によるバックグラウンドの気温上昇を招いた。

 また、BoMによれば、エル・ニーニョに伴い、オーストラリア大陸東部、南部では降水量が下がるのが通常で、大陸内陸部は異常に乾燥していた。エル・ニーニョを示す数値化の一つ、ダーウィンとタヒチの間の気圧差を測る南方振動指数が過去2週間で急上昇し、中間的な条件になっていた。

 さらに、大型のエル・ニーニョは逆にラ・ニーニャの前触れとなり、ラ・ニーニャが来ると太平洋の貿易風が強まり、降水パターンも西向きに変化する。過去1年間、VIC州では特に乾燥気候が続いた。インド洋が記録的な高温で海水の蒸発が活発になり、大陸全体に雨をもたらさなければもっと厳しいことになっていたかも知れないと発表している。

 また、BoMのモデル化計算では、今年、ラ・ニーニャが居座るチャンスは50%とされている。
■ソース
El Nino bows out after driving year of record heat as La Nina lurks in the wings

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