イラク難民キャンプの豪人、ビザ却下

トルコとの二重国籍のジャーナリスト

 クルド出身者でオーストラリアとトルコの二重国籍を持つジャーナリストがイラクの難民キャンプから出られず、イスラム国(IS)の攻撃があれば命も危ないが、オーストラリアの外務貿易省(DFAT)からオーストラリア・パスポートの再発行を拒否された。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 このジャーナリスト、レナス・レリカンさんは、イラク国内のマクムル難民キャンプで生活しているが、キャンプはしばしばISの攻撃を受けており、ISに占領された場合、クルド人のレリカンさんは直接生命の危険がある。しかし、DFATでは、再発行拒否の理由を、新しい法律に基づく「国家安全保障上の問題」としている。

 レリカンさんは、1月にバグダッドの豪大使館に、オーストラリアに帰国するためのパスポートの再発行か、代わりになる臨時通行書類の発行を求めた。レリカンさんは、クルド人組織でテロ組織登録されている来るディス単労働者党(PKK)と接触していたため、立ち寄り先のフランスで豪パスポートを没収され、親戚のパスポートを使ってフランスを脱出した。

 レリカンさんはフランスからは逮捕状が出ておらず、5年間のフランス入国禁止のみとなっている。豪大使館にパスポート再発行を請求した後、豪政府諜報機関のASIOから分厚いアンケートを受け取ったが、この度、DFATから正式のパスポート再発行拒否の知らせが届いた。DFATでは拒否理由を直接明らかにしていないが、「オーストラリア政府は、シリア、イラクの戦乱でどの陣営であろうと、国民が私的に参加することを歓迎しない。テロリズムやテロ組織を支援した者に対しては断固として国家安全保障法令を適用する」としている。

 レリカンさんは、「私がオーストラリア国家の脅威になるという考えはあまりにもばかげている。オーストラリア国民としてISの脅威の下にあるからパスポートを要求しているのに」と話している。また、レリカンさんのジェシー・スミス弁護士は、「政府は、彼をイラクから出国させ、問題があれば帰国後に十分捜査すればいいこと。これは国際法に基づくオーストラリア国家の人権問題に関する義務ではないか」と語っている。
■ソース
Australian Renas Lelikan trapped in Iraqi refugee camp refused passport by DFAT

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