サイクリストに身分証明携帯義務づけ

NSW州政府が検討、早くも批判の声

 12月21日、NSW州政府のダンカン・ゲイ道路相が、自転車関係の新道路交通法を発表した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 新法規では、成人は、自転車に乗る際には写真入りの身分証明書を携帯しなければならず、ヘルメットを着用しないで自転車に乗った場合の罰金はこれまでの350%増しになる。また、ドライバーは、時速60km以下で走行、自転車を追い越す場合には自動車の左側面とサイクリストの右側面の間に1m以上、時速60kmを超えて走行する時には1.5m以上の距離を開けなければならない。違反には点数2点が加算され、罰金は$319となっている。

 ゲイ大臣は、「サイクリストが交通法規に違反した場合や緊急の場合に備え、写真入り身分証明書の携帯を義務づける。自転車免許制と登録制は調査委員会が否定した。違反の罰則適用のために身元証明が必要」と語っている。

 この改定案が成立した場合、2017年3月から身分証明なしで自転車に乗った場合、自動車の免許不携帯と同じ$106の罰金が科せられる。ヘルメット無着用は現行の$71から$319に引き上げられる。信号無視は$425、危険運転は$425、走行中の自動車につかまって走る行為は$319、横断歩道停止義務違反は$425など自動車運転の違反並みの厳しさ。また、自転車歩行者共用区間を走る時には自転車は歩行者との間に1m以上の距離を取らなければならない。

 緑の党の運輸スポークスマン、ドクター・メーリーン・ファルキは、追い越し時の距離については支持したが、罰金額と身分証明携帯義務については後ろ向きであり懲罰的措置だ。ヘルメット無着用が$319というのは、自動車が自転車専用レーンを走行した場合の罰金のほぼ倍額だ。また、身分証明携帯義務化は自転車利用を否定する措置だ。サイクリストの安全を言うなら、サイクリングに適したインフラストラクチャの充実が必要だ。しかし、政府はそれにはまったく興味がないというのは驚くほどのことでもない」と語っている。

 バイシクルNSWのレイ・ライスCEOは、サイクリストの90%は身分証明を携帯している。また、70%は常にヘルメットを着用している。ほとんどのサイクリストがすでに実行していることを法制で強制することに何の意味があるのか?」と語っている。
■ソース
Cyclists forced to carry photo identification and face big fines under new rules

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