有給産児休暇、一転して大幅引締め

アボット時代の「金持ち優遇」型から

 トニー・アボット前保守連合政権の提唱した有給産児休暇制度(PPL)は労働党政権時に設立された制度よりも高額所得者優遇になっていた。しかし、現マルコム・タンブル保守連合政権が提案しているPPL改定案では、新しく子供を持つ低額所得女性はPPLによる手当がこれまでよりも$11,800減る可能性があるという試算が発表された。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 シドニー大学の「女性と職業研究グループ」が、タンブル政権のPPL改定案を分析したもので、PPL手当を含めた収入減になる職業として教員、看護師、小売業労働者なども挙がっている。

 この改定案は、現行の労使間の有給産児休暇に政府補助を上乗せすることで18週間の収入を確保するというもので、アボット政権案では、労使間の有給産児休暇手当とは独立してPPL手当が政府から出ることになっていた。労働党政権期に設立された現行制度では、労使間の手当とは別にPPLは週$657が18週間支払われる。

 この研究論文の共著者、マリオン・ベアード教授は、「タンブル政権が手当を大幅に切り詰めるというのは全く時代に逆行する措置で、女性は18週間の休みを取らず、早めに職場復帰するか、それとも永久に仕事には戻らない道を取るかのどちらかになる。女性の能力や経験が労働市場から消えることになる。TAS州の小売り労働者では$4,330の減収、週3日出勤のSA州の非常勤教師で$11,520、QLD州の救急車運転手で$11,800の減収になる」と試算している。

 クリスチャン・ポーター社会福祉担当大臣のスポークスパーソンは、「試算はあくまでも仮説。最終的な政策をめぐる諸派無所属上院議員との話し合いが進んでいる」としている。

 この研究は、女性の地位推進グループ、フェア・アジェンダの委託を受けて行われたもので、グループのレニー・カー理事長は、「働く女性にとって、生まれて間もない子供を母親が世話するのは重要な問題。PPL支給をカットする法制が上院を通過すればどれほど重大な結果になるか見くびることはできない」と語っている。
■ソース
Paid parental leave changes could see new mothers miss out on almost $12,000 of support

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