政府、建設業界監視機関再設に

労働・緑、報告書極秘化に政府批判

 歴史的に建設業界の慣行と建設労働組合を挟んで労働党と保守連合の政争が繰り返されたが、労働組合ガバナンスと腐敗特別調査委員会の報告書をもとに、連邦議会年末年始休暇明けを目前にした2月1日、マルコム・タンブル保守連合連邦政府のミカエリア・キャッシュ労使問題担当大臣が、かつて労働党政権が廃止した建設業界監視機関、ABCCの再設立を骨子とする法案を発表した。この法案は委員会の報告書が極秘扱いされているため、直ちに労働党、緑の党から批判を浴び、その後、キャッシュ大臣が、労働党と緑の党の代表にのみ守秘を条件に報告書の閲覧を認めることを発表したため、両党は保守連合政権に対する批判を強め、上院では諸派無所属も加わって法案を否決する公算が強まっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 建築労組は、建築現場への労組代表の立入は危険な職場である建築現場における労働者の安全確保のために必要な措置としてきた。これに対して建設業界や保守連合は豪州建築建設委員会(ABCC)の監視で労組代表の介入を抑えることを図ってきた。今回の法案もABCCを再設立するものになっている。

 2月1日、キャッシュ大臣は、「野党は初めからABCCに反対だから、秘密報告書を見せることは無意味だ」と発言していた。しかし、同日夜になって、「労働党と緑の党議員も、証人の氏名や証人を特定できる情報の箇所を削除した編集済み報告書なら閲覧してもいい。これはいい政策に上院の支持を得るためだ。労働党の1人と緑の党1人にのみ閲覧を許す」と語った。

 これに対して、労働党のブレンダン・オコナー労使問題担当スポークスマンは、「保守連合政権の政略遊び。完全に泥沼にはまっている。秘密報告なのかそうでないのかだ」と語っている。

 また、緑の党のアダム・バント労使問題担当スポークスマンは、「秘密報告書をもとにした法案を決議しなければならないのなら、全議員がその秘密報告書を閲覧できなければならない。保守連合政府のこのやり方はまったくの茶番だ。議会が始まりもしないうちから政府はその場を取り繕う決定を続けている。この法案は保守連合の重要な法案になるはずなのだが、それがこのありさまだ」と語っている。

 秘密報告書の閲覧は、内容を誰にも話してはならないとか首相内閣府の職員立ち会いで、メモ、写真撮影は一切禁止などかなりの制限が課せられる。

 2月2日の議会再開で提出されるこの法案の支持を明らかにしている無所属諸派上院議員はボブ・デイSA州家族優先党とデビッド・レヨンヒェルム自由民主党両議員だけであり、残り6人はまだ態度が明らかになっていない。法案通過には無所属諸派6人の賛成投票が必要になる。
■ソース
Labor, Greens criticise ‘farcical’ industrial relations bill to re-establish construction industry watchdog

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