NSW州政府、78年の抗議者に謝罪

同性愛迫害抗議で暴行された53人に

 かつてオーストラリア国内はイギリス系法制を受け継いで、どの州でも同性愛が法律で禁止されていた。1978年、この迫害に対して抗議の行進を行おうとした人々が警察官に逮捕され、逮捕後に警察官の暴行を受けた。また、メディアは逮捕者の氏名、住所、職業を公表し、そのために職を失った人も多い。今回、NSW州政府が、この人達に公式謝罪を行った。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 2月25日午前、ブルース・ノトリー=スミス自由党議員が政府の謝罪文を読み上げ、「あなたたちは虐待され、辱められた。すべて間違いだった。今でも謝罪に遅くないと希望する。同時に、あなた達は、あなた達が受けた苦痛を通して、この社会に根本的な変化をもたらし、また多くのゲイ、レズビアン達に根本的な変化をもたらした。今、私のようなゲイもオープンに自分自身であることができるようになった。すべてあなた達が切り開いた変革だ。また、あの夜、あなた達が受けた虐待に対して、この州議会議員として、その虐待の監督者であった議会を代表して謝罪する。同性愛合法化に抵抗した州議会の議員として、ここに謝罪する」と読み上げた。この謝罪文は、当時の活動家を含め、傍聴席の市民から喝采を受けた。

 野党労働党の前党首、ジョン・ロバートソン議員も、議会で、「このことを若い世代に語りかけなくてはならない」として、シドニー・モーニング・ヘラルド紙も紙面で謝罪したことに言及したが、政府の謝罪文が無条件謝罪でないとして、「残念なこと」と語っている。

 ピーター・マーフィさんは当時25歳、行進中に警察官に逮捕され、護送車に投げ込まれ、ダーリングハーストの警察署に連行された後、逮捕者の中から引き出されて暴行を受けた。「警察官が2人いただけだったが、1人に死ぬほどの暴力を受けた。私が痙攣を起こし始めたため、もう1人が制止した。そうでなければ私は死んでいたかも知れない」と語っている。また、謝罪について、「警察の誠意ある謝罪がまだされていない。警察が公式に謝罪した時にこそ、警察内にある同性愛憎悪が払拭されるだろう。そこから、社会風土を変えていくことができる」と語っている。
■ソース
Sydney Mardi Gras: NSW Government apologises to first generation of protesters

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