ノーフォーク島住民、豪政府からの自治権求めて国連に提訴

「バウンティ号」反乱船員やポリネシア人移民の子孫ら

 ノーフォーク島はオーストラリア大陸の1400kmほど東にあり、面積35平方km、人口1,800人弱、首都はキングストン。周辺の小島と共にオーストラリア連邦の「ノーフォーク島海外地域」として一定の自治権を持っている。一時流刑地として用いられたこともあるが、放棄され、1856年のバウンティ号の叛乱で船員達がこの島にたどり着き、住み着いた。またはるか東方のピトケアーンズ島の200人弱が移住するなどして、次第に人口が増えてきた。島は1913年にイギリスからオーストラリアに譲られている。そのノーフォーク島が、連邦政府の閣議決定で7月1日より全面的に連邦政府の行政下に接収されることになり、島民は行政官任命、自治議会廃止、所得税納入などの動きに反発し、「独自の文化が脅かされている」として、自治独立を求め、国連に提訴した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 抗議の島民は、島の立法院の敷地を占拠し、退去勧告にも応じていない。また、本土政府の代行をしていると目される島民に対する殺害脅迫、妨害、いやがらせなども起きていると伝えられている。

 バウンティ号の叛乱の首謀者、フレッチャー・クリスチャン直系の子孫、ジョン・クリスチャン氏は、「ノーフォーク島の文化風土が脅かされている」と語っており、島の連邦直轄制度に移行するまでの暫定措置として連邦政府から行政官として派遣されたギャリー・ハードグレーブ元連邦自由党議員に向けられており、ハードグレーブ氏が、立法院敷地での抗議集会を許可しなかったことでさらに島民の怒りをかき立てることになり、島民は無届けのまま立法院敷地を占拠、ハードグレーブ氏に対して、「自主的に退去し、大陸に戻るよう最後の機会を与える」と通告している。

 一方、本土との一体化を支持する統合派島民はこのような動きを懸念しているが、険悪化する状況に敢えて発言する者は少ない。地元ホテル経営者のマイク・キング氏は、「変化に反対する気持ちは分かるが、無法化する状況は懸念している。島社会が分裂の危機にある。島民同士の関係が損なわれており、これを回復するまでには長い歳月がかかるだろう」と語っている。
■ソース
Norfolk Islanders protest, demand removal of Australian Government-appointed Administrator

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る