「住宅不動産の税制優遇に歯止めは経済安定化に有効」

中銀、ネガティブ・ギアリング問題で労働党政策支持の見解

 5月9日、中銀(RBA)が、「ネガティブ・ギアリング、キャピタル・ゲイン税優遇税制などに歯止めをかけることは金融安定化に有効であろう」とする考えを明らかにしていたことが報道された。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 この考えは、労働党の政策案に近いもので、「ネガティブ・ギアリング、キャピタル・ゲイン税の改定で無効10年間に320億ドルの政府増収を図る」との案を発表していたが、保守連合のマルコム・タンブル首相は、「新築不動産を除いてネガティブ・ギアリングを廃止するという労働党政策が実施された場合、住宅市場に激震が起きるだろう」と、これを攻撃していた。さらに選挙戦初日にも同じ攻撃を繰り返し、「労働党政策でオーストラリア経済は沈滞するだろう」と発言していた。

 しかし、RBAのメモは、「ネガティブ・ギアリング縮小廃止の動きは、祖父条項がなければこれまでネガティブ・ギアリングを受けている不動産が大量に売りに出されることになるだろう」としており、労働党政策案でもそのような事態を防ぐため、既存のネガティブ・ギアリングについてはその不動産が売りに出されるまではそのネガティブ・ギアリングの適用が続けられる。

 RBAのメモは、2014年12月に「Q&A」の形にまとめられており、労働党のネガティブ・ギアリング縮小廃止案や保守連合政府のネガティブ・ギアリング維持案よりもはるかに先行している。

 また、保守連合は、「不動産税制優遇の二つの制度を利用しているのは、平均的な所得の「パパ・ママ」投資家だ、としている。これに対して、労働党は、「この改定案は、初めての持ち家購入者にとって住宅を手に入れやすい価格に抑えると同時に政府の財政収入を改善するものでもある」としている。

 5月9日、ブリスベン遊説中のタンブル氏は、労働党のネガティブ・ギアリング、キャピタル・ゲイン税優遇を引き下げる案についてこれまでの通りの批判を繰り返した。

これに対して、ショーテン氏は、「タンブル政権はなぜ大金持ちの減税を行い、大企業の減税を行い、不動産投機家に国民の血税から投機物件対する補助を与えることに一生懸命で、持ち家購入を容易にすることについてはまったく何の計画もないのだろうか?」とタンブル政権を批判している。
■ソース
Election 2016: Reserve Bank worried about negative gearing, capital gains tax concessions

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