「難民は国語も算数もできない無学文盲だ」移民相が放言

2011年政府報告書では「難民の75%は高卒以上の学歴」

 ピーター・ダットン移民相がスカイ・ニューズで、「難民は自分の国の言葉も算数もできない無学文盲だ。そういう人達がオーストラリアに来ればオーストラリア人の仕事を横取りし、メディケアやセンターリンクの重荷になるばかりだ」と発言した。こういう発言は1996年に無所属で連邦下院に当選したがその後何の働きもせず、立候補の度に落選しているポーリン・ハンソン元極右政治家の意見と変わらない。労働党、緑の党はこのダットン放言を捉えて非難しているが、マルコム・タンブル首相は国是の多文化主義を強調し、ジュリー・ビショップ外相は、「ダットンは自明の事実を指摘しただけ」と反論している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ただし、2011年の連邦政府報告書で、難民の75%が高卒以上の学歴があり、35%が大学の高等教育を受けている。一般にダットン大臣の言うような無学文盲ではなく、また多文化主義の下で社会に定着する率も高いことが知られている。また、これまでの研究で、難民は他の移民と同じように働き口を必要とするが、難民の存在が商業やサービスの需要を高め、雇用を生むため、国民経済にとってはわずかにプラスになるとされている。

 スカイ・ニューズでダットン移民相は、「難民の多くはだらだらと失業を続け、メディケアなどの世話になるばかりで、膨大なコストになる」と続けている。

 緑の党は難民受け入れ枠を現行の年間13,750人から5万人に増やすことを提案、労働党も今後10年で年間27,000人に増やすことを提案している。

 ダットン発言について質問されたタンブル首相は、質問に答えず、多文化主義を強調、また「政府は難民が社会に定着するよう巨額の投資を続けてきている。金がかかるのだ。そのことで文句を言うつもりはないが、そのことは無視できない」と語り、質問を打ち切った。また、ビショップ外相は、「コストがかかることは確かだ。ダットンはその事実を指摘しただけだ」と語った。

 これに対して、クリス・ボウエン影の財相は、「わが国には何十万人もの難民がいる。彼らは一生懸命働き、学び、また子供達にも学ばさせている。彼らは大臣発言に呆れて首を振ることだろう」と語っている。また、セーラ・ハンソン=ヤング緑の党影の移民相は、「ダットン大臣の発言は下劣で陰険だ。これが自由党政治家の本音だろう」と批判を続けている。
■ソース
Election 2016: Malcolm Turnbull brushes off Peter Dutton’s refugee comments

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