「労働党政権で難民船が増えたのは生体牛輸出禁止が原因」

ジョイス農相がまた放言、首相・外相、隣国取りなしに大わらわ

 5月25日、以前から風変わりな発言で知られている国民党党首のバーナビー・ジョイス副首相兼農相が、「労働党政権期に難民船の到来が増えたのは、2011年にインドネシアへの生体牛輸出を禁止したからだ」と発言、まかり間違えればインドネシア政府を怒らせかねないこの発言にマルコム・タンブル首相とジュリー・ビショップ外相が取りなしに大わらわになっている。

 ビル・ショーテン野党労働党党首は、「ジョイス発言は無知な発言」と評しており、タンブル首相は、「インドネシア政府と人間密輸業者とは何の関係もない。ジョコウィことジョコ・ウィドドは優れた指導者だし、インドネシアとわが国は良好な関係にある。人間密輸を阻止するために我々はインドネシアと強力な協力関係を結んでいる。インドネシア側も人間密輸業者を阻止したいと考えている」と語った。

 ジョイス発言は、25日夜、NSW州ゴルバーンの町で、ジョイス、労働党のジョエル・フィツギボンズ、緑の党のリチャード・ディ・ナタリの3氏を招いて開かれた三党首討論会の席上。3氏は「生体牛輸出」について質問を受けた。

 ジョイス副首相は、「インドネシアの屠殺場で牛に対する残酷な扱いがあったという問題で労働党政権がインドネシアへの生体牛輸出をしばらく禁止した。ちょうど同じ頃にインドネシアからの難民船が増え始めた。生体牛輸出禁止はインドネシアにとってオーストラリアが理解のある貿易相手国ではないと思わせた」と語った。

 26日には、ジョイス副首相も、「生体牛輸出禁止が難民船増加の原因だとは言っていない。交渉を難しくしたという意味だ」と釈明している。また、保守連合議員も何人かがジョイス弁護の発言を繰り返した。

 一方インドネシア外相の報道官は、「政府としては、ジョイス氏の発言内容がはっきりするまで公式発言はしない」と発表している。

 ビル・ショーテン労働党党首は、「昨夜の番組まで誰も生体牛輸出禁止と難民船増加を結びつけようと考えた者はいなかった。まったく、無知のなせる発言としか言いようがない」と語っている。また、ニュー・イングランド選挙区でジョイス氏の対立候補として政界復帰に動いたトニー・ウインザー無所属候補は、「ジョイス発言には呆れた」と語っている。
■ソース
Election 2016: Turnbull in damage control after Barnaby Joyce links asylum seekers to live exports

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