ブロークン・ヒルの水源危機、来年4月には完全に枯渇

NSW州政府、5億ドルでマレー川から送水管敷設計画

 6月16日、NSW州政府は、ブロークン・ヒルの水源危機を解消するため、5億ドルの予算を計上し、マレー川から同市まで送水パイプラインを敷設すると発表した。

 ブロークン・ヒルはNSW州がSA州と接する最西部にあり、古くから鉱山町として開かれてきたが、周辺に満足な水源がなく、常に水源危機にさらされてきた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ブロークン・ヒルは、水源を近くにあるメニンディー・レークスの不安定な水位に頼っており、このままでは来年4月には水源がすっかり干上がると予想されているが、パイプラインが完成すれば水源危機は解消される。

 メニンディー・レークスは数個の小さな湖がダーリング川に沿って並んでおり、ブロークン・ヒルは50年前からこの湖沼群を水源としてきた。しかし、この湖沼群そのものが過去10年に2度完全に干上がる状態になっている。

 政府の計画ではNSW-VIC州境のウエントワースでマレー川から取水し、ブロークン・ヒル浄水場までをパイプラインでつなぐことになる。そのため、メニンディーの堰が完全に干上がる来年4月から2018年にパイプラインが完成する2018年までは地下水を汲み上げ、浄化して上水道に送ることになる。

 しかし、ブロークン・ヒルは年間10ギガリットルの水を消費しており、地下水くみ上げにも、マレー川パイプラインにも反対の声が起きている。大鑽井盆地の地下水くみ上げはすでに各地で地下水位低下を引き起こしており、また、マレー川取水に対してはジェイ・ウェザリルSA州首相が、「NSW州の決定がマレー川にマイナスの影響をもたらさなければいいが、大々的な取水で川の水源が枯渇したり、水質汚染が起きたりするようなら私達にとっても大きな問題だ」と語っている。

一方、パイプライン予定ルート周辺の果樹農家では、パイプラインから水を引けるようにしてほしいとの期待もかけられている。
■ソース
Broken Hill water crisis: NSW to build Murray River pipeline under $500m supply plan

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