SA州で核廃棄物最終処理場設置案が混乱引き起こす

州政府と連邦政府が意思疎通なく2つの案を展開

 ラッド労働党政権期に北部準州のリース牧場地に計画された国際的な放射性廃棄物最終保管所建設は白紙に戻され、その後、特別調査委員会が5箇所の候補地を発表した。現在はSA州北部の人口過疎地域を候補地として話が進められているが、州政府と連邦政府が異なるレベルの放射性廃棄物を異なる立地に建設する案を発表しているため、地元で混乱と不満が高まっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 州政府は、特別調査委員会勧告案に基づいて世界中から集めた高濃度放射性廃棄物の最終保管所計画について、州内各地での公開協議プログラムを打ち上げていた。しかし、同じ頃、連邦政府は、フリンダース山脈のホーカー付近のウォーラーバーディナ牧場を有力候補地として、国内初の中低濃度最終保管所建設案を打ち出していた。

 連邦政府の放射性廃棄物最終保管所施設は地元に雇用をもたらすと約束されているが、先住民族の伝統的土地所有グループや環境保護団体は猛反対をしており、地元でも2つの案で混乱しており、「中低濃度放射性廃棄物保管施設ならいいが、高濃度放射性廃棄物保管施設なら絶対反対」とする意見もある。

 フリンダース・レンジズ自治体のグレッグ・フリント議員は、「州政府は連邦政府の案が出ている時に似た話を持ち出すべきではなかった。連邦政府の話が済んでからにすべきだった」と語っている。また、ジェイ・ウェザリルSA州首相もタイミングが悪かったことを認めながらも、「州レベルの話し合いが進んでいる時に連邦政府の案の議論を待つべきだった」と反論している。

 連邦政府の保管所案は、国内の核医療副産物など、現在国内の市町100箇所以上の医療や研究の施設で分散保管されている中低放射性廃棄物を保管するものだが、州政府案は世界中の核施設の高濃度放射性廃棄物を引き受けるという案で、ラッド政権期にピーター・ギャレット環境相が、「ウランを輸出するオーストラリアは、その廃棄物を引き受ける倫理的義務がある」と提案していた。
■ソース
Two nuclear proposals ‘confusing discussion’ about potential waste dumps in South Australia

http://www.abc.net.au/news/2016-09-04/nuclear-proposals-confusing-discussion-in-sa/7812646

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る