連邦議事堂屋上の芝生の丘で300人が転がる

テロ警備のため、今後は屋上芝生が全面立入禁止

 キャンベラの連邦議事堂屋上の芝生の丘は以前から見学客が転がって遊ぶことで知られていた。しかし、国内でもテロの危険が切迫するようになり、連邦議事堂警備も厳しくなり、建物屋上に誰でもが立入できる状態にも終止符が打たれようとしている。

 連邦議会が年末年始の休みに入り、この休会期間を利用して警備強化作業が始められる見通しになっており、12月17日には屋上芝生一般公開最後のチャンスに大勢の市民が集まり、警備強化で国民と連邦議会が隔てられてゆくことに対する抗議の気持ちを込めて、最後の芝生の丘での転がりを楽しんだ。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この日の芝生転がりは、地元住民のレスター・ヤオさんがフェースブックで友人に呼びかけた集まりのはずだったが賛同者が膨れあがった。ヤオさんは、「これは抗議よりもあくまでも遊び。この場所に遊びを取り戻せたのはいいことだと思う。これは政治問題ではなく、この丘を転がり降りたい者の行動。これはオーストラリア民主主義のシンボルであり、これがオーストラリアの自由だといえることだ」と語っている。

 オーストラリアの連邦議事堂はロマルド「アルド」ジュールゴラ氏の設計になる建物で、ジュールゴラ氏は2016年初めに死去している。この議事堂は建物の屋上が斜面になっており、見学客が屋上に上がってガラス張りの内部を見ることもでき、「国民が政治家の上に立つ」オーストラリアの民主主義を物理的にも象徴的に表している。

 生前、ジュールゴラ氏は、「議事堂を丘の上に建てることはできない。そんなことをすれば政府が国民を見下すことになる。建物を丘と合体させることで、オーストラリアの風景から議事堂が立ち上がるという象徴になり、真の民主主義を示すことになる」と語っていたとされている。
■ソース
Parliament House roll: Hundreds tumble down lawns before public is turfed out

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