中豪犯罪者引き渡し条約批准失敗で党内対立露わ

アボット前首相が再び揺すぶり、タンブル現首相不興

 オーストラリアと中国との間の犯罪者引き渡し条約は2007年にジョン・ハワード保守連合政権が調印していたが、まだ議会で批准されていなかった。マルコム・タンブル現保守連合政権が同条約の批准を議会に提出しようと諮ったが、保守連合議員多数が反対に回っており、タンブル首相は批准をあきらめている。

 しかし、批准を推進したタンブル現首相に対して、トニー・アボット前首相が、「自分が首相を務めていた時期にこの法案の危険を聞かされていた」と発言、タンブル支持派とアボット支持派を巻き込んで党内対立があらわれた。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 エリック・アベツ、ケビン・アンドリューズら右翼議員だけでなく、中国国内の法制や人権を懸念する声が保守連合内から広く挙がっていた。これに対してジュリー・ビショップ外相は、「引き渡しを要求された人物が中国国内で拷問を受けたり、死刑に処される可能性がある場合にはオーストラリアの司法や行政が中国への引き渡しを拒絶することができる。批准に反対する議員はオーストラリアの司法・行政を信じられないのか」と厳しく叱った。

 ニューズ・コープのインタビューを受けたトニー・アボット前首相は、2014年12月19日付けで前首相内閣省から受け取った報告書の詳細を話しており、タンブル政権にとっては赤面する結果に終わっている。アボット氏は、「報告書は、中国の法律制度には問題があるため、条約を批准すべきではなく、中国に対してもオーストラリアは批准しない旨を通達すべきとしている。また、ビショップ外相は2014年9月に、マイケル・キーナン司法相は同年12月に、「オーストラリアは条約を批准すべきではない」という意見に同意していた」と語った。

 さらに、「政府高官筋が、私が首相だった時に条約を支持していながら途中で意見を変えたように言っているが、事実を明らかにするため、この資料の公開に踏み切った」と語っている。
■ソース
‘Stop trashing your colleagues’: China treaty failure sparks war between Tony Abbott and Malcolm Turnbull camps

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