「テロリスト射殺の警官を訴訟から保護する」法案

リンツ・カフェ籠城事件の教訓とNSW州政府

 リンツ・カフェや先日VIC州で起きたように人質を取って立て籠もる事件では、どの時点で立てこもり犯の行動能力を奪うのが適切かという議論が何度も起きている。犯人が人質を殺害してからでは手遅れだが、殺害する前では「殺人を犯していない者を殺害する」ことになる。

 6月8日、NSW州政府は、警察官がテロリストを先制攻撃で殺害した場合に、警察官をその後の訴訟から法的に保護する法案を6月中に提出すると発表した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この法案は、5月に判決が出された2014年リンツ・カフェ籠城事件検視法廷の勧告案をもとにしている。

 グラディス・ベレジクリアン州首相は、「検視法廷の45項目の勧告案をすべて受け入れる」と語っており、勧告案には警察の権限を拡張することも含まれている。

 NSW州警察のミック・フラー長官は、「先日のロンドンやメルボルンで起きたようなテロ事件があった場合、警察官がテロリストを射殺する権限は既存の法律でも与えられている。しかし、リンツ・カフェ籠城事件のような場合、犯人のマン・ハロン・モニスが人質に危害を加える前に、警察の狙撃手が犯人を殺害する法的権限があるかどうかとなると灰色の部分がある」と述べている。

 新法では、警察長官がテロ事件と宣言すれば現場の警察官が犯人に対して先制攻撃をかけ、これを射殺することに法的裏付けが与えられる。フラー長官は、「私が警察長官として、テロ事件と宣言しなければならず、従って、現場の警察官も日常的に先制攻撃をかける権限を持つわけではない」と述べている。

 もう一つ話題に上っていた、「テロリズムに関わっている犯罪者の保釈、仮釈放の条件を厳格化する」法案についても来期の州議会で提出すると語った。
■ソース
Lindt Cafe siege: NSW Police who shoot terrorists dead will be protected by new laws

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