インターネット企業に暗号メッセージ解読義務づけ

政府がテロ・犯罪容疑者の通信を指定して解読指示

 オーストラリア連邦政府は、テロや犯罪の容疑者の暗号メッセージについて、フェースブックやグーグルなどソーシャル・メディア企業にこれを解読し、警察や政府情報機関の捜査に協力を義務づける法制を計画している。

 マルコム・タンブル連邦首相は、「法制が技術に追いついていない。国内情報機関、ASIOの捜査事案の90%で暗号通信が使われている。法案は、イギリスの「Investigatory Powers Act」に似た法律で、インターネット企業が当局の捜査に協力することを義務づけるものだ」と語った。

 また、ジョージ・ブランディス法務長官は、「暗号通信は、情報機関や法執行機関の力を阻害する最大の要因になっている。立法が成立し、企業の協力が得られるようになれば、ペドファイル・ネットワークや大規模組織犯罪、テロリズムに対する捜査に大いに力になる」と語っている。

 さらに、「企業が自発的に協力してくれればいいが、そうでなければ、妥当かつ必要な範囲で企業に協力を強制することもできるようになる。この法案は、法執行機関の犯罪捜査に対して、企業、個人の協力を義務づけている広く認められている法の原則を現代化するものだ。イギリスの暗号解読専門家は、この方法が可能だと支持してくれている」と語った。

 タンブル首相も、「現在、電話事業者にも同じことが義務づけられており、それをインターネット企業にも広げるだけのことだ。インターネットをテロリストや児童性虐待者、ドラッグ密売人が利用するものにしてはおけない」と語っている。

 しかし、世界で最も人気のある暗号通信アプリケーションのWhatsAppを持つフェースブックでは、暗号システムを弱体化することには問題がある。法執行機関のために暗号システムを弱体化することは誰に対しても暗号が弱体化することに他ならない」と懸念を表明している。

 シリコン・バレーのフェースブックでは2016年1年間に657件のデータを警察や情報機関の要請に応じて提供している。
■ソース
Facebook, Google obliged to decrypt online messages to help Government fight terrorism

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