政府、ランダム・ドラッグ・テストを福祉給付の条件に

ゼノフォン上院議員が法案支持をほのめかす

 保守連合連邦政権は、一部地域で福祉受給者にランダム・ドラッグ・テストを実施し、ドラッグ常習と判断された場合、一定期間福祉金の管理を受けるようになる法案の編成を明らかにした。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この法案には、ニック・ゼノフォン連邦上院議員が、「オーストラリア社会のドラッグ問題は深刻だ」として、保守連合政権の法案を支持する意図を明らかにした。労働党と緑の党は反対を表明しているが、ゼノフォン議員の党は3議席を持っており、その支持で政府与党は立法化が可能とみられる。

 ゼノフォン上院議員は、「オーストラリアのドラッグ乱用は深刻な問題であり、国民をドラッグ中毒から解放することは支持できる」と語っている。

 政府法案が通れば、この計画は2018年1月からシドニー首都圏南西部の3か所で、新規求職者5000人を対象に行われ、ランダムに選んでドラッグ・テストが行われる。

 政府は、この試験実施地区としてカンタベリー・バンクスタウン・カウンシル地域を選んでおり、「その地域には、福祉金を申請する新規求職者が多いこと。また、メタンフェタミン関連の入院事件が増えていることを挙げている。

 テストで大麻、エクスタシー、アイスなどの常用が検出されると、給付金の80%を「ベーシック・カード」で支給され、生活基本支出にしか使えなくなる。2度ドラッグ常用が検出されるとドラッグ治療に送られる。

 しかし、ドラッグ、アルコール依存症専門家や福祉団体は、ドラッグ・テストは福祉受給者にストレスをもたらすだけで、ドラッグ依存症を減らすことはできない、と反対している。

 クリスチャン・ポーター社会福祉相は、「これはドラッグ依存の福祉受給者を罰するものではない。ドラッグ常習と福祉依存の悪循環を断ち切るものだ」と語っている。

 また、労働党もマーク・ドレイファス影の法務長官が、「この制度でドラッグ依存を減らしたという実績がない。逆に犯罪を増やし、貧困を悪化させ、福祉受給者に厳しくあたるだけだ」と反対している。また、レイチェル・シーワート緑の党上院議員も、「海外での試験実施でもコストがかかるばかりで効果が現れていない。そのために専門家も反対している」と批判している。
■ソース
Welfare drug test plan may secure Nick Xenophon’s support, giving Coalition Senate numbers

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