連邦議事堂の芝生屋根に新しく警備柵設置

かつての民主主義の象徴もついに立入禁止

 かつて現連邦議事堂が設計された時、円錐形の議事堂の頂上までの芝生は誰でもが歩いて登ることができた。民主主義国家オーストラリアで、芝生の屋根の下で法案を審議する議員は国民のしもべであり、国民こそが主人であるという理念を象徴する設計だった。

 しかし、世界的にテロ事件の頻発もあり、議事堂警備のため、2016年には一般市民の芝生斜面が立入禁止になった。さらに、1億2,670万ドルの予算を計上して政府施設の警備強化が進められており、9月12日には、芝生斜面の4分の3ほどのところに高さ2.5mの金属製の警備柵が設置され始めたと伝えられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 警備柵の設置が認められた日には奇しくも難民支援団体のメンバーが芝生屋根とは反対側の表玄関の上からロープで滑り降り、オーストラリア政府の難民認定希望者の扱いに抗議する横幕を広げるという事件が起きた。

 マルコム・タンブル連邦首相は、「警備設備改善の法案は、全般的な警備強化の空気の中で上院でも大多数の支持を受けて通過した。国民の議事堂が常に国民に対して開かれ、入ることができるように確保するためには適切なバランスを取ることに努力する」と語っている。

 柵の設置が発表された時、自治相に就任することになるピーター・ダットン議員は、「政治家は警備当局のアドバイスを信頼しなければならなかった」と発現したが、デリン・ヒンチVIC州選出無所属上院議員は、「議事堂の芝生の斜面に金属柵を建てるというのは、シドニー・オペラ・ハウスに鉄条網を張り巡らせるようなものだ」と批判している。また、マシアス・コーマン財務相は、建物の中で危険を感じることはない」と語っている。

 議事堂の警備強化は、2014年に情報機関が、議事堂や政府要人に対する脅威の噂を聞きつけたためとされている。
■ソース
Parliament House’s iconic grass lawns blocked off by new security fences

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