メディア所有者法、諸派の支持で連邦上院を通過

同一都市で複数のプラットフォームの所有が可能に

 メディア産業の独占化を防止するメディア所有者法は、長年、保守連合が規制緩和を図って法改定を主張してきており、連邦下院を通過した同法案が9月14日、ニック・ゼノフォン・チーム(NXT)とポーリン・ハンソン・ワンネーション党の支持で上院も通過した。賛成31票対反対27票だった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 現行法では、一箇所の市場で新聞などの印刷物、ラジオ、テレビなどを2つ以上所有することができず、また、TV局が75%を超える聴視者を独占することが禁じられている。改定法案はこのような制限を緩和することを狙いとしている。

 メディア業界はこの改定法案を変化しつつあるメディア産業の現実に添ったものとして、通過を歓迎している。

 ゼノフォン上院議員は、同法案支持の見返りとして、地方新聞発行者、小規模新聞発行者などへの「改革パッケージ」として向こう3年間に6040億ドルの予算を計上する約束を取り付けた。その中には1人当たり4万ドルのカデットシップ200人分や100万ドルを限度額として中小発行者を支援する、という内容もあった。ゼノフォン議員は、「これはわが国のジャーナリズムの未来に対する手付金のようなものだ」としている。

 しかし、以前からABC、SBSの公共放送を「左翼偏向」と敵視しているワン・ネーション党は保守連合の法案を支持する見返りとして、「ABC、SBSの著名パーソナリティのサラリー公開など」を要求しており、ミッチ・ファイフィールド通信相は、「ABCとも直接話し合うつもりだし、サラリー公開には法制も必要だが検討する」と答えている。法案に反対する労働党のペニー・ウォング議員は、ワン・ネーション党と歩調を合わせて法案を支持したゼノフォン議員に対して、「ゼノフォン議員は、保守連合とワン・ネーション党の公共放送攻撃を防ぐこともできたのにそうしなかった。ABCを支持し、ゼノフォンに投票したSA州の有権者はがっかりすることだろう」と語っている。

 大手メディア企業は法案成立を歓迎しているが、大手企業による買収・系列化がさらに進み、世論の多様性が失われることを懸念する声もある。
■ソース

Government’s media ownership law changes pass Senate with help from NXT, One Nation

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