「大学と学生は中国共産党の影響から自衛を」

外務貿易省事務次官が中国政府の介入警告

 10月9日、豪政府外務貿易省事務次官が、アデレード大学で講演し、「大学は強まる中国共産党の影響から自己防衛し、学生はプロパガンダを広めたり、異論を封じようとしたりせず、礼儀正しい議論をするように」と語った。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 フランセス・アダムソン事務次官は、中国から資金の出ている「孔子インスティチュート」の海外留学生を前に講演したもので、「私達の社会の学生でも、教官でも、政治家でも口を封じることはオーストラリアの価値観に反すること。おかしなこと、困ったこと、あるいは明らかに間違ったことに出会うことがあると思う。そのような時には黙って引き下がるのではなく、あるいはむやみに非難するのではなく、礼儀正しく議論しなさい。大学は自分達の価値観を守り、ぶれることなく耐え抜くこと。大学や学生に対して有害な影響や干渉を加えようとする試みが何度も起きている」と述べた。

 2017年にABC放送の時事番組「Four Corners」は、オーストラリアで学ぶ中国人留学生に対して中国共産党が様々な影響と干渉を加えてきていることを報道した。

 先頃、マルコム・タンブル連邦首相は、シンガポールでのシャングリラ対話での基調報告で、「南シナ海で中国は国際的なルールを無視している」とはっきりと名指しで批判した。また、オーストラリア国内で外国政府の干渉やスパイ行為を封じる新法の編成を進めている。

 アダムソン事務次官は、講演の後の質疑応答で、「オーストラリアはなぜ中国の一帯一路構想に乗り気ではないのか?」と質問され、中国から中央アジア、ヨーロッパ、アフリカを結ぶ経済インフラストラクチャ構築の一帯一路構想について、「南太平洋の島々での例からよく承知しているが、このようなインフラストラクチャ・プロジェクトは後々非常に高いものについており、その借款の返済が経済を脅かすものにもなりかねない。そのため、オーストラリアは構想についてもガバナンス・アレンジメントを求めている」と答えた。

 労働党のクリス・ボウエン影の財相は、「中国とのインフラストラクチャ・プロジェクト協力についてはケースバイケースで臨みたい」と語っており、アダムソン発言はこれに警鐘を鳴らすものになった。
■ソース
DFAT boss warns international students to resist Chinese Communist Party’s ‘untoward’ influence

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