政府、児童性虐待被害者賠償法案発表

上限15万ドル、懲役刑前歴者は除外など
 保守連合連邦政府は、連邦、準州の公立機関において児童性虐待を受けた被害者への賠償を定める法案を上程した。この法案では賠償額が15万ドルを上限としており、また懲役刑を受けた前歴のある被害者を賠償から除外するという規定が盛り込まれている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 10月26日、クリスチャン・ポーター福祉事業相が連邦議会下院において法案を発表したもので、大臣は、「児童性虐待の訴えに対する責任団体の反応は不十分だった。もともとこのような虐待が起きてはならなかった。賠償制度を法的に確立するのも、政府が運営していた施設において児童が性虐待を受けたことは間違っていたということを政府が認めたものであり、このような信頼を裏切るショッキングな行為は起きるべきではなかったということだ」と語った。

 国内4,000の施設で児童性虐待が行われていた。内訳として、カソリック施設が2,000、英国教会施設が500、救世軍施設が250などとなっている。また、被害者は公立施設で2万人、民間施設で4万人となっている。

 この児童性虐待賠償制度から除外されているのは性犯罪で有罪判決を受けた者、または違法薬物、殺人、詐欺などの重大犯罪で5年以上の懲役刑を言い渡された者となっている。

 ポーター大臣は、「児童性虐待の被害者で生き延びた者がしばしば自ら犯罪に手を染めてしまう結果になることは調査委員会の報告書にあるとおりで争うことはできない。しかし、制度に対して社会の信頼を得るためにはどこかで線引きが必要だ」と語った。

 これに対して、施設経験者を支援する団体「Care Leavers Network (CLAN)」のレオニー・シーディCEOは、「犯罪者といえども被害を受けた時は児童であり、賠償を受ける権利がある。もし、施設で性虐待を受けた児童に教会や慈善団体、州政府が適切な支援を与えていれば、彼等も社会に対して罪を犯すことはしなかっただろう」と語っている。

 連邦政府は、この法案を提示し、州政府、準州自治政府、教会、慈善団体に対して、「参加するのか」どうかを迫っている。法案が成立すれば、被害者は2018年7月から賠償請求申請をすることができるようになる。
■ソース
Child sex abuse redress scheme to cap payments at $150,000 and exclude some criminals

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