連邦上院議長、イギリスとの二重国籍確認辞職

労働党は公認時に厳密調査、憲法第44条問題

 連邦憲法第44条は連邦議会議員の二重国籍を禁じている。州憲法にはその規定がないため、バーナビー・ジョイス前連邦副首相のようにQLD州議会からNSW州選挙区で連邦議会に転身した議員が二重国籍で議員当選無効の判決を受けることが起きる。労働党はかつて議員の二重国籍が明らかになって当選無効の判決を受け、それ以後は公認時に二重国籍でないことを確認する手続きを取っている。

 10月31日には連邦上院のスティーブン・パリー議長が、「イギリスとの二重国籍が明らかになったため議員を辞職しなければならなくなった」と発表した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 パリー議長はTAS州選出の自由党上院議員で、父親がイギリス国籍でオーストラリアに移住し、そのイギリス国籍の父親のもとに生まれたため自動的にイギリス国籍が与えられていた。パリー議長がイギリス内務省に問い合わせて明らかになったとしている。

 パリー議長は、11月2日に連邦上院議員と上院議長の双方の辞表を提出するとしている。

 パリー議長の発表は、4日前に連邦高裁で7議員のうち5人が当選無効の判決を受け、保守連合内で混乱が起きたばかりの時でもあり、また、野党労働党からは、「なぜ、高裁判決以後にまで発表を引き延ばしていたのか」との批判も出ている。

 当選無効議員1人を出した緑の党は、全議員の国籍を調査すべきだと主張しているが、二大政党はいずれも反対している。また、ABC放送の選挙分析家、アントニー・グリーン氏は、「これほど大量の当選無効をだしたことはこれまでになかった。過去には1988年のロバート・ウッズ議員と1999年のヘザー・ヒル議員があるだけだ。本来これほど大量に当選無効が出てはいけないのだが」と語っている。

 パリー議員の当選無効に伴い、リチャード・コルベック元自由党上院議員が繰り上げ当選することが考えられるが、コルベック氏は選挙前の派閥争いでリストの席次を下げられたといういきさつがある。また、議長職の人選も興味が持たれている。
■ソース
Stephen Parry: Senate President to resign from Parliament after UK citizenship confirmed

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