「白人極右ナショナリズムの台頭は危険信号」

サム・ダスチャリ連邦議員、パブで極右に野次られる

 11月10日、メルボルンの大学のパブでサム・ダスチャリ労働党連邦上院議員が極右団体のメンバーに取り囲まれ、「テロリスト」や「猿」などの言葉で野次られる場面を団体メンバーがスマホで録画し、ソーシャル・メディアで流した。団体メンバーの中には日系運輸企業TOLL社の作業着を着た男も映っており、TOLL社が声明を発表、「ビデオの男性は現在当社で働いておらず、何か月も前から当社とは一切関係がない。また、当社はビデオに映っているような人種差別発言や威嚇行為を許容することはない」と述べている。また、TOLL社に勤めていた人物が人種差別団体で活動していることが広まった後に同社に解雇されたことも報じられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ビデオは約4分間の長さで、ダスチャリ議員がイランから移住してきており、信仰行為はしていないがムスリムと自称している。また、以前に中国系の企業・人物から政治献金を受けたことなどに言及する野次を受けている。同議員は出版記念出席のためにメルボルンの大学パブを訪れていた。

 ペイトリオット・ブルー団体名を名乗る男が、「このテロリストを見ろよ。なんでイランに戻らないんだ」から始まり、ダスチャリ議員が他の一行とテーブルに着いても追ってきていやがらせを続けている。たまりかねた同議員が、「人種差別のあんた達、あっちへ行け」と発言しており、さらに、グループが、「ムスリムはどんな人種だ?」と言ったところで、議員に同行していたティム・ワッツ労働党議員が、「dickhead(間抜け、いやな奴)はどんな人種だ?」と言い返している。

 ダスチャリ議員は、「連中はイスラム憎悪の連中でいやな連中だが、最近はこういう手合いが大手を振って嫌がらせするようになってきている。極右も増えているし、白人国粋主義も台頭している。はっきりと対抗する必要がある。自分は公人で何とでも対処できるが、学校で15歳や16歳の子供が人種差別されてもどうやって対応していいか分からないだろう」と語っている。また、極右団体メンバーに法的措置を起こす前に家族と話してみると語った。

 議員を取り囲んでいやがらせをしたメンバーの1人、ニール・エリクソンは、2015年、極右団体「ペイトリオット・フロント」のメンバーだった時期にベンディゴで斬首のジェスチャーでムスリムに対する憎悪をかき立て、そのために有罪判決を受けており、その時期に人種差別の極右団体での活動をとがめられ、TOLLを解雇されたことも認めている。
■ソース
Sam Dastyari warns white nationalism on the rise after pub ambush by far-right group

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