東チモール政府弁護士、ガス条約締結は遠いと警告

チモール海海底ガス田めぐり境界線合意破棄以来

 1989年にチモール海ガス田をめぐってオーストラリアがインドネシアと交わしたチモール・ギャップ条約は、2002年に東チモールがインドネシアから独立すると破棄され、オーストラリアは東チモールと新たにチモール海条約を締結したが、領海境界線をめぐって両国の意見が折り合わず、東チモールに不利な線引きが行われたが、その後、東チモール独立時にオーストラリア政府が東チモール政府建物に盗聴器を仕掛け、盗聴していたことがオーストラリア情報機関員の証言で暴露され、一挙に両国関係は悪化した。

 20年近く過ぎても依然としてチモール海海底ガス田開発にむけた両国条約は進んでいない。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 世界的にも最貧国の一つであり、海底ガス油田の収入に頼らなければならない東チモールは両国陸地の中間線を領海境界線として主張しており、グレーター・サンライズ海底ガス油田の大部分が東チモールに組み込まれることになる。これに対してオーストラリアは大陸棚方式を主張し、境界線を東チモール寄りにすることで海底ガス油田の大部分をオーストラリアに取り込もうとしている。

 2004年に交渉が再開され、2006年には境界線が確定されないままCMATS条約が署名され、海底ガス油田の収入を両国で折半することとされた。その後、2017年3月までに条約草案を決めることになっていたが、東チモールのバーナード・コレアリー法律顧問は、「条約は東チモール議会の承認を必要とする」と発言しており、一方、マリ・アルカタリ首相の少数派内閣は議会解散の要求の前に2018年初めに総選挙で運命を決する可能性があり、条約が議会で通過するような状況ではないと否定的。

 コレアリー氏は、「アジア太平洋地域で中国の影響が強まっており、オーストラリアが少しでも味方を惹きつけておきたいなら大幅な譲歩が必要だ。東チモールの好意がオーストラリアの国防と安全保障のために重要だ」と語っている。
■ソース
Timor-Leste’s lawyer warns gas treaty deadline may be wishful thinking

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