「道路ブラック・スポット・プログラムは全く無効」

専門家、長年の連邦政府の交通安全怠慢を批判

 年末年始の交通事故死者増大について、現連邦政府が自ら選んだ交通安全専門家が、「交通事故死者増加は歴代連邦政府の無策が原因。現行の全国ブラック・スポット・プログラムもまったく効果のない間に合わせの策であり、廃止すべきだ」と語っている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 Royal Australasian College of Surgeons’ Trauma Committeeの委員長を務める交通安全専門家のDr John Crozierは、2017年にマルコム・タンブル保守連合連邦政府が全国交通安全戦略の見直しをさせるために指名して任に当たらせていた。

 この見直しは2018年4月に報告書を提出する予定になっているが、Dr Crozierがフェアファクス・メディアに語ったところによると、「2020年までに国内道路での交通事故死者・重傷者を少なくとも30%引き下げるという連邦政府の戦略が失敗に終わることはすでに明らかだ。現在、年間44,000人が交通事故で入院しているが、私達は道路を使って移動する上でやむを得ない犠牲だと容認しているが、このような状態を続けることはできない。何とか止めなければならない」と語っている。

 NSW州では、2017年のクリスマス前から2018年の新年までの期間に28人が交通事故で死亡しており、2016/17年の2倍にもなっている。キャサリン・バーンNSW州警察副長官は、「このような事故死者数は恐ろしいことだ。事故のほとんどは防止可能だ」と語っている。

 昨年度、NSW州の交通安全予算を3億ドルと発表されたが、同州内の交通事故死者は2年連続で増加しており、392人に達している。

 連邦労働党は、この問題に対応するため、連邦と州、準州の運輸相、インフラストラクチャ担当相の特別会議を開くべきだと要求している。

 Dr. Crozierは、「歴代連邦政府が交通安全に頓着しなくなったのは1999年に連邦交通安全局を廃止した時から始まっている。同局は、専門家の独立機関で、連邦政府に対して率直な答申を行っていたが、廃止以来20年間にわたって無策が続いている」と語っている。

 さらに、「ブラック・スポット・プログラムは、交通事故が起きた箇所を対象にしてブラック・スポットをなくすというものだが、死亡事故が起きるのを待って、起きてしまってからバンドエイドのような対策を講じるというものでまったく役に立たない。プログラムの予算を死亡・重傷事故が起きる前に道路網全体に割り当てなければならない」と語っている。
■ソース
Black spot program ‘fatally flawed and federal governments complacent’ on road safety: expert

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