外洋大型客船のTAS港訪問回数最高記録

ただし州の最上客は若く金のないバックパッカー達

 この夏のTAS州は、ホバートに寄港するクルーズ・シップ(外洋大型客船)が記録的な隻数にのぼり、地元ビジネスや観光オペレータは何千人もの船客の増加を歓迎している。

 しかし、もっと広い見地で州経済全体を見ているIndustry Councilは、「州経済にとって、クルーズ・シップの船客よりもバックパッカーの方が貢献度は大きい。大規模ツーリズムにある程度の歯止めが必要だ」としている。
 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この夏を挟んだ5か月の間に127隻のクルーズ・シップがTAS州に寄港し、35万人の船客を連れてきた。TasPortのクリスティ・リトル・コマーシャル・マネージャは、「この3年間非常に忙しくなっている。TAS州に寄港するクルーズ・シップの数が124%増えている。そのほとんどがホバート港だが一部バーニーにも寄港している」と語っている。

 また、Tourism Industry Councilは、「クルーズ・シップ船客は州の観光客数の20%ほどになる」としているが、Councilのルーク・マーチンCEOは、「クルーズ・シップの船客は州に宿泊費を落とさないし、しょくじもほとんどが船上で済ませている。そのため、旅行客が年間にTAS州に落とす金ではたったの2%にしかならない。TAS州のもう一つのツーリズム市場であるバックパッカー部門は州にとってはクルーズ・シップよりはるかに価値がある。来季も同じくらいの隻数が寄港すると見積もられているが、マス・ツーリズムの価値について見直すべき時ではないか。中国は市場として急膨張しており、中国では船もますます大型化している。島の東海岸のワイングラス・ベイの場合には寄港するクルーズ・シップが増えるとその影響も気がかりだ」と語っている。

 クルーズ・シップの増加に伴い、船のディーゼル・エンジンの排気ガスも問題になり始めている。ホバート市議会議員は、シドニーのように船が使う重油の硫黄分を0.1%以下に制限するよう提案している。これに対して、環境保護庁のウェス・フォード長官は、「9月以来リアルタイムでモニタリングしているが問題になるレベルになったことがない」と反論している。

 また、州政府は、国際的な規制で2020年には船舶燃料油の硫黄分を最高0.50%にすることが決まっている。国際規制より先に厳しい制限を課すことはクルーズ・シップがTAS州を避けるようになるだけであり、州のクルーズ・シップ関連業界を脅かすだけだと反論している。
■ソース
Record number of cruise ships visit Tasmania, but backpackers worth more to the state

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