キャッシュ雇用担当相、証人召喚に抵抗の姿勢

連邦警察の労組事務所捜索計画漏洩問題

 2017年10月、連邦警察(AFP)がオーストラリア労働組合(AWU)の事務所などを急襲、家宅捜索し、書類などを押収した。しかし、AFPが早朝にAWUの事務所を訪れた時にはすでに報道陣が待ち受けていたことが重大な問題になった。AFPの家宅捜索は公式にはメディアに伝えられておらず、何者かが情報を漏洩したことが違法性を帯びている。この漏洩事件をめぐってAWUが連邦裁に提訴しており、連邦裁がミカエリア・キャッシュ雇用担当相に証人喚問を行った。しかし、キャッシュ大臣は喚問に抵抗しており、弁護士を通じて召喚停止を申請する見込みになっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 AFPのAWU家宅捜索は、ビル・ショーテン現連邦労働党党首がAWU書記長をしていた当時、AWUから市民運動団体のGetUpに献金があったことについて、献金がAWUの適正な手続きを経て行われたものかどうかを調査するよう、キャッシュ大臣が、労組団体を管理する「登録団体委員会(ROC)」に指令し、ROCはAWU事務所内の証拠保全のためにAFPに家宅捜索を依頼したもの。

 その後、キャッシュ大臣の職員、デビッド・ド・ガリス氏が、AFPのAWU事務所家宅捜索情報をメディアに漏洩したことを認め、キャッシュ大臣はド・ガリス氏の行為についてはまったく知らなかったと主張、ド・ガリス氏は間もなく大臣室を辞職している。

 一方、AWUは、押収された書類がROCの調査にかかることを阻止するため、書類の返還を連邦裁に訴えている。その裁判で、法廷は、キャッシュ大臣に8月のメルボルンでの審理に証人として出廷するよう召喚した。

 この召喚に対してキャッシュ大臣は弁護士を通じて召喚停止を申請し、裁判において証言することを避けようとしている。

 当時、Fair Workオンブズマンの広報顧問、マーク・リー氏もキャッシュ大臣執務室職員に採用されることになっていたが、漏洩事件が明るみに出た結果、リー氏のキャッシュ大臣執務室入りはなくなった。ド・ガリス、リー、さらにROC職員のクリストファー・エンライト氏らも証人として連邦裁に召喚されている。

 AWUのダニエル・ウォルトン全国書記長は、AFPの家宅捜索とROCの調査を違法行為として争い続けており、「裁判所が証人の証言を集めて審理することが重要だと信じている。そのための証人召喚だ」と語っている。
■ソース
Michaelia Cash to fight against subpoena to give evidence in Australian Workers Union raids case

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