移民省元職員、ダットン内務相批判の声挙げる

党内脅迫威嚇問題とオ・ペア・スキャンダル

 ピーター・ダットン内務相がマルコム・タンブル前首相に首相の座を迫った連邦自由党政変は、首相の座をスコット・モリソン蔵相が横取りする結果になったが、ダットン氏支持派議員が同僚自由党議員に脅迫威嚇嫌がらせなどでダットン支持を迫っていたことが数人の女性自由党議員の証言で明らかにされつつある。一方、ダットン内務相が強制送還されかけていたイタリア人とフランス人のオ・ペアに、移民省職員の反対勧告を押し切って、「人道と寛容」で観光ビザを交付した事件は、ダットン氏が労働党を脅迫、泥仕合化している。

 9月4日朝には他の事件で罷免された元国境警備部トップのダットン批判発言が報じられたが、同日夜には複数の元移民省高級職員がやはりダットン大臣批判の声を挙げている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ABC放送の時事番組「7.30」に出演したビビアナ・バリオ氏は23年間移民省で働き、メルボルン空港で働いた3年間には観光ビザで働こうとしている入国者を何人も突き止めた。バリオ氏は、「23年間、オ・ペアに観光ビザを交付した移民大臣を見たことがない。このようなケースには大臣はタッチすべきではなく、人道措置を発動するならもっと重大なケースがある」と語っており、また、大臣介入ケースを5年間担当している。

 バリオ氏は、政府が一般国民に、「これは他のケースと同様だ」と思わせたがっているがそんなことはない。これはまったく違うケースだ」と語っている。

 グレッグ・フィリップソン氏は、移民省内の主任弁護士として40年近く務めた。フィリップソン氏は、「観光ビザの入国問題の場合、最悪でも当人が本国に送り返させられるだけで済むため、大臣が介入するというのは異常事態だ。ダットン氏が省職員なら利害の抵触とされるため、自分でケースを担当することはできない。しかし、公務員の中立性というガイドラインは大臣には適用されないらしい」と語っている。

 ダットン大臣はこの番組のためにABC放送が要請したインタビューを断り、これまでの発言を繰り返している。

 一方、労働党議員の率いる連邦上院調査委員会がこの問題について9月5日から審理を始める。委員会はダットン氏や職員の証人出席を求めているが強制力はなく、証人リストにも大臣の名前はなく、証人には、オ・ペア問題拡大の発端となったギロン・マクラクラン元AFL会長や対政府渉外担当者のジュード・ドネリー氏らの名前がある。
■ソース
Peter Dutton’s au pair interventions slammed by former Immigration insiders

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