クオドブレーグ元国境警備部長官がオペア証言

上院調査委員会でダットン声明と対立する内容

 オーストラリア国境警備部(ABF)創設後最初の長官として、ピーター・ダットン内務相が任命したローマン・クオドブレーグ氏が連邦議会上院調査委員会でダットン大臣の「オペア観光ビザ疑惑」について詳細を証言した。証言内容はダットン大臣のこれまでの声明を対立する内容となっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 クオドブレーグ氏は職権を利用してガールフレンドを同部の職につけたことが明るみに出て2018年3月に退職している。しかし、2015年、ダットン内務相が観光ビザで働こうとしていたイタリア人とフランス人の2人のオペアを大臣職権で釈放し、観光ビザを与えた時には長官を務めていた。

 そのクオドブレーグ氏は、9月5日の調査委員会での元ABF職員の証言に長官と税関国境保安部CEOの間の会話がまったく抜けているのに気づき、2015年6月にダットン大臣のクレーグ・マクラクラン首席補佐官からクオドブレーグABF長官(当時)にオペアのビザ交付状況について問い合わせの電話があったことを上院に文書で提出し、証言席に座る用意を伝えた。クオドブレーグ氏はこれまでもダットン大臣のオペア観光ビザ疑惑に関して公の発言をしていなかった。

 調査委員会の証人席で、「マクラクラン首席補佐官は、ブリスベン空港に拘留されている女性オペアについて、ダットン大臣の依頼で私に電話したと語っていた。ABF部内で問い合わせた結果、イタリア人女性が観光ビザで入国して働こうとしている証拠があるために拘留されていることが分かった。そのことをマクラクラン氏に伝えると、マクラクラン氏は、その決定を大臣職権で覆すためにはどうすればいいのかと訊いてきた。だから、ビザに関するアドバイスはABF長官のできることではないので、ダットン大臣事務所に詰めている移民省職員を通さなければならないと教えた」と証言している。

 クオドブレーグ氏は一般市民の立場で証言しており、また、ダットン大臣の首席補佐官が「大臣の依頼で」と伝えたことは、ダットン大臣が、「イタリア人オペアの雇用主であるケーグQLD州警察官とは個人的関わりも連絡も一切ない」と否定していることと真っ向から対立する証言を行っているなど、大臣に対する疑惑がさらに深まっている。

 かつて自分がABF長官に任命したクオドブレーグ氏の証言について質問されたダットン大臣は、「明らかに彼は労働党に寄り添いたいらしいから幸運を祈ると言っておこう」と答えている。
■ソース
Ex-Border Force commissioner Roman Quaedvlieg reveals au pair visa contact from Peter Dutton’s office

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