タンブル前首相が「ダットンの議員資格問題を高裁に」

ニューヨークから自由党内政変への報復か

 アメリカのニューヨークに出かけているマルコム・タンブル前連邦首相が、複数の自由党議員にテキスト・メッセージを送り、ピーター・ダットン内務相の議員資格問題を連邦高裁にかけること求めている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ダットン大臣の議員資格問題は2017年前半に労働党などがチェックしており、8月のダットン氏の自由党党首交代を迫った時にも再び明るみに出されたが白黒決着がつかないまま党首の座がダットン大臣ではなく、財相を務めていたスコット・モリソン氏に渡った。

 議員資格問題は、ダットン大臣は妻とファミリー・トラストを設立しており、また妻の経営する会社がブリスベンに保育所を所有していることで連邦政府から年間百万ドルを超える補助金がファミリー・トラストに入る。憲法第44条(v)には議員が直接間接を問わず連邦政府との契約で利益を得ることを禁じる条項があり、かつては補助金は児童の保護者に与えられていたが、法改定で保育所に直接支払われることになったが、その法改定にはダットン大臣も加わっていた。この補助金が連邦政府との契約に当たるかどうかは法学者でも意見が分かれており、最終的に決定は連邦高裁にゆだねられることになる。

 連邦政界を離れたタンブル氏は、「ダットン氏は自ら議員資格を高裁に問うべきだ」と語っている。

 タンブル氏の政界引退でウェントワース選挙区は10月20日の投票日まで空席のままになっており、ここに来てさらにダットン内務相の議員資格問題が高裁に持ち込まれると政府与党保守連合の下院での力がさらに弱まることになる。しかも、ダットン議員は前回QLD州ディクソン選挙区でわずか1.6%という票差でかろうじて当選している。

 モリソン連邦首相は、ダットン議員資格問題を連邦高裁に諮る気持ちはなく、議会で追及されても最後まで知らぬ存ぜぬで押し通す腹だと伝えられている。そのため、タンブル氏は、労働党がダットン議員資格問題を議会に提案した場合、労働党動議を支持するようにと自由党議員らに呼びかけている。
■ソース
Turnbull plots against Dutton over eligibility to sit in Parliament

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