自由党ワリンガ選挙区公認選が大荒れ

草の根党員多数がアボット候補支持に反対

 シドニー湾北岸のワリンガ選挙区で自由党公認選が行われたが、1994年以来ワリンガを代表し、連邦首相にもなったトニー・アボット氏再公認に多数の草の根党員が反対する事態になり、怒号の飛び交う会議になったと報道されている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 9月14日夜に開かれた会議では30%を越える草の根党員がアボット氏公認に反対した。結局、アボット氏の公認が決まったが、党員の中には、これまでワリンガ選挙区はアボット氏が押さえていたが、それも今は確実ではなくなっていると考え始めている者もいる。

 ある地元党員は、「自由党を長期的な将来まで考えている献身的な党員は多かれ少なかれアボット氏に引退してもらいたいと考えている。彼はもう自由党には不必要な人物だ」と語ったと伝えられている。

 2015年の自由党政変でアボット氏が首相の座から追われ、マルコム・タンブル氏が首相に就任した時、アボット氏は、「破壊しない。狙い撃ちしない。足許を掘り崩さない」と約束したが、その後、一貫してタンブル首相を陥れる発言を繰り返してきたことで党中道派はアボット不信に陥っている。

 一方、アボット氏の政見が、気候変動、再生可能エネルギー発電、同性結婚などで地元有権者の多数派とは大きく食い違って来ている。2017年の同性結婚郵便世論調査では、有権者の75%が賛成しており、自由党議員選挙区の中では5位の高率だったが、アボット氏は議会で反対演説を行った後、棄権した。

 会議で秘密投票の後、集計担当者が票数発表を拒否すると公認選会議出席者の間から「恥知らず」などの怒号が飛んだ。90人中30人から36人がアボット公認に反対票を投じたと見られている。

 8月の自由党政変の際には、ダミアン・ドラム国民党バックベンチ議員がアボット議員に引退を勧め、「アボット氏は保守連合を破壊しないと約束したがこれまでの行状はまさしく破壊者だった。彼には出て行ってもらわなければならない」と語っている。

 スコット・モリソン連邦首相は、アボット氏を先住民族問題特使に任命したが、すでに先住民族グループの間からは、「政府は先住民族代表者を先住民族問題諮問グループに任命しているのになぜ特使が必要なのか?」とモリソン首相批判が出ている。
■ソース
Liberal Party meeting erupts after Tony Abbott hit by rare and substantial protest vote

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