オペラ・ハウスの屋根に光でエベレスト杯競馬のロゴ

州首相が抗議退け、アラン・ジョーンズ支持の命令

 世界遺産に登録されているシドニー・オペラ・ハウスは様々な機会にそのタイル屋根にカラー・アートを照明で描いている。レーシングNSWと保守派ラジオ・パーソナリティのアラン・ジョーンズ氏が、土曜日に開かれるエベレスト杯競馬出場ジョッキーのカラー、ナンバー、トロフィー、さらにロゴまでをタイル屋根に表示するよう要望した。オペラ・ハウスのCEOは、ジョッキー・カラーまでは了承したが、オペラ・ハウスの内規に従ってナンバーやロゴなどの表示を拒否したところ、ジョーンズ氏が、「あんた、何様のつもりだ」と罵倒したことが放送された。さらに、ジョーンズ氏がグラディス・ベレジクリアンNSW州首相に訴え、ベレジクリアン州首相がジョーンズ氏とレーシングNSWを支持し、オペラ・ハウス管理者に対して両者の要求に従うよう指示した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 2日間にわたる交渉でスチュアート・エアズ・スポーツ大臣が仲介役を果たし、オペラ・ハウスのタイル屋根に「Everest」のロゴも映写するよう指示した。レーシングNSWは馬名も映写するよう求めたが、これは却下された。

 オペラ・ハウスのルイーズ・ヘロンCEOは、シドニー・モーニング・ヘラルド紙の問い合わせに対して、「世界遺産登録のオペラ・ハウスの構造物にロゴやブランド名は映写しないという内規に外れることはしない」と答えていたが、その1時間後に、ベレジクリアン州政府の命令で内規を覆さざるを得ない結果になった。

 ヘロンCEOは、「オペラ・ハウスがこのエベレストのロゴの映写をOKすれば、それを見た人は誰でもオペラ・ハウスの屋根が野立て広告になったと考え、要求があれば誰に対してもロゴやブランド名の映写をOKしなければならなくなる。そうすれば世界遺産登録のステータスも失われる」と語っていた。

 州議会野党労働党のルーク・フォリー党首、連邦労働党のアンソニー・アルバネージ下院議員もレーシングNSWを支持する発言をしている。

 ジョーンズ氏はヘロンCEOに、「ベレジクリアンと話す。要求に応じなければヘロンはクビになる」とまで威嚇している。一方、ヘロンCEOは、その交渉が放送された後、オペラ・ハウスの品格とCEOの判断を支持するメッセージが多数寄せられていると語った。

 ベレジクリアン州首相は、これまでもジョーンズ氏が受託人になっているムア・パークの新スタジアム建設に同意している。自治体大合併でもジョーンズ氏の一喝で一部の合併を取りやめており、また、マイク・ベアード前州首相時代に決定したグレイハウンド・レース廃止がジョーンズ氏の逆鱗に触れたことが明らかになると廃止を撤回するなど、ジョーンズ氏が州政治を牛耳る格好になっている。
■ソース
Gladys Berejiklian hands Racing NSW, Alan Jones victory in Opera House battle

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