トロル、サイバーブリーイングに懲役5年の重罰

被害者の自殺や自殺未遂にNSW州政府が対応

 10月7日、NSW州政府は、テクノロジーの変化に対応し、インターネットで個人を狙い撃ちする嫌がらせのトロルやイジメのサイバーブリーイングなどの行為に対して懲役最高5年の罰則で法を強化すると発表した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ソーシャル・メディアを通じて加害者が被害者を脅したり、嫌がらせ、イジメを執拗に続け、被害者の自殺や自殺未遂の事件が起きている。このような加害行為は今後も増え続けることが予想され、州政府はその対策として法の改定を計画している。

 法的にはソーシャル・メディアやオンラインでの行為を「ストーキング」、「脅迫」の定義に追加することで既存の法律が適用できるようにした上に、ソーシャル・メディアやオンラインでの行為もAVO申請の根拠とすることができるようになる。

 既存の連邦法では、ソーシャル・メディア、オンラインでの脅迫、嫌がらせ、イジメなどの行為の罰則は懲役最高3年になっており、この法案が成立すればNSW州では懲役が5年に延長されることになる。

 NSW州政府のマーク・スピークマン法務長官は、「オンラインのストーキング、脅迫行為ももう法の網を逃れることはできなくなる。このような行為は人の感情を傷つけるだけで済まず、被害者の心理に破滅的な影響を与え、悲惨な結果にもなる。そのような行為を防ぐ法律だ」と語っている。

 具体的な違法行為として、相手をののしる内容の電子メールの送信、相手を脅したり、心理的に傷つけるメッセージ、画像、映像のオンライン投稿、相手が望まないメッセージを繰り返し送信することなどがある。ただし、未成年者の違反行為については、「極端に悪質な場合を除き、実刑は適用しない、としている。

 NSW州警察のミック・フラー長官は、「この法律で、被害者が確実な証拠を揃えて警察に訴えてくれるようになることを期待している」と語った。

 ドリー・エバレットさん(当時14)は、執拗なオンライン・ブリーイングを受け、2018年1月に自殺した。両親のティックさんとケートさんは、アキューブラ・ハットをかぶったドリーさんの写真を使ってブリーイング、ハラスメントに対する社会認識を高めるキャンペーンを進めてきた。

 また、Domestic violence NSWのムー・ボウルシュCEOは、「DV被害者の98%がオンラインでの脅迫や嫌がらせを受けている。それ自体が重大な犯罪行為だ」と法案を歓迎している。
■ソース
Online trolls and cyberbullies in NSW face up to five years in jail under law change

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