連邦政府、移民の地方都市定住義務化検討

大都市人口集中の要因の海外留学生には触れず

 海外からの移民が大都市に定住することが大都市の住宅不足や混雑の原因になっているとして、スコット・モリソン保守連合連邦政権は、移民許可条件として最低5年間は地方都市に定住することが義務づける法案を検討している。

 ただし、海外からの大都市流入人口に占める比率は大都市の大学などに入学し、大都市圏に定住する海外留学生が筆頭になっており、しかも海外留学生は年々増えつつある。しかし、連邦政府は、最低5年間は地方都市に定住することを義務づける法案には海外留学生を含めないこととしている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 アラン・タッジ移民相は、「国内主要都市は混雑が激しくなりすぎている。移民は地方都市に送るべきだ」と発言した。

 10月9日にはタッジ移民相が、「過去5年間のオーストラリアの人口増の75%がメルボルン、シドニー、QLD南東部という3地域だけに集中している。また技能移民の87%、人道移民のほぼ全員がシドニーとメルボルンに定住している。オーストラリアの人口増加をもっとまんべんなく分け合うためには大都市の人口圧力を抑え、地域都市や小人口州に振り分けなければならない」と語った。

 タッジ移民相は海外留学生について語らなかったが、このグループは前年には4万人ほど増加しており、9月にもスコット・モリソン連邦首相が、「メルボルンとシドニーの海外留学生増加を抑制し、地方大学の海外留学生を増やさなければならない」と語っている。

 オーストラリア国立大学(ANU)のリズ・アレン人口統計学専門家は、「政府は海外留学生など短期移住者の影響を無視している。マルコム・タンブル前首相は、交通機関などの混雑を憂慮するなら、永久移住者のことは心配しなくていい。影響が大きいのは大都市圏の留学生など短期移住者だと語っていた。ほんの数年前と比較するだけでも留学生は20万人ほど増えている」と指摘している。

 海外留学生はオーストラリア経済にとって300億ドルほどの産業になっている。
■ソース
Foreign students left out of Government’s regional migration push despite growing impact

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