モリソン首相、独立系学校の差別行為禁止断言

宗教の自由掲げてのゲイ生徒、教師排斥問題

 マルコム・タンブル前首相の政界引退により、シドニー東郊のウェントワース選挙区では補欠選挙投票日を1週間先に控えており、各候補の緊張も高まっているが、この選挙区は経済政策では自由党支持ながら社会意識では比較的進歩的であり、2017年の同性結婚合法化問題でも支持率が全国の上位にあった。今回も気候温暖化問題や、ゲイ生徒やゲイ教師の性的傾向を理由として排除する、宗教系学校の「宗教の自由」を差別禁止の法律よりも上位に置くかどうかが争点になるとの分析もある。

 スコット・モリソン連邦首相は、「独立系学校は、生徒の性的傾向を理由に退学させることはできない」と断言した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 漏洩されたパネルの勧告案では、宗教の自由を根拠に宗教系学校がゲイ生徒を排除することを認めるべきとしているが、モリソン首相は、「この政府は宗教系私立学校が生徒の性的傾向を理由に排除することを認めない。宗教系学校も一般社会も政府と同じ考えだ。この問題にできる限り早く決着をつけるため、修正案をなるべく早く提出する」と語った。

 政府は、保守連合のフィリップ・ラドック元大臣を任命して、「2017年の同性結婚合法化により、宗教信者が信仰を実践する上で制限を加えられるようになる」との問題を審査させていた。その一部が漏洩され、宗教系学校が同性愛者を差別することを認めるよう勧告しているため、保守連合内には、「ウェントワース選挙区で不利になる」との危機感が高まっていた。

 モリソン首相は、「この分野では何よりもまず子供の利益を優先しなければならない。この問題で誤報が流れていたため、混乱を終わらせるため、改定案を前倒しで議会に提出することにした」と語っており、10月12日付でビル・ショーテン野党労働党党首もモリソン首相に宛て、「1984年の性差別禁止法で宗教系学校が児童の性的傾向を理由に差別することを例外的に認めていた条項を削除する改定案を支持する。このような例外は時代錯誤であり、児童の尊厳を踏みにじるものだ」と伝えている。

 ショーテン党首は、宗教の自由問題報告全文を公開するよう求めている。
■ソース
Scott Morrison says independent schools will not be able to expel students due to their sexuality

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る