モリソン保守連合政権、NSW州現議員公認約束

ケリー超保守議員の「脱党」脅迫で中道派も支持

 NSW州シドニー南部のヒューズ選挙区選出のクレーグ・ケリー自由党議員は超保守派議員の一人として、強力なトニー・アボット議員支持者でもあり、8月の政変でも保守派のピーター・ダットン内務相を担いで中道派のマルコム・タンブル連邦首相(当時)の放逐に一役買っている。ケリー議員は気候変動懐疑派で再生可能エネルギー発電の普及よりも電力料金引き下げを主張し続けるなどしている。

 12月3日、連邦自由党は、来年5月までに開かれる連邦総選挙でNSW州の自由党現職議員全員の公認を約束した。政界通によれば、この措置の裏には、ケリー議員を支持する超保守派自由党員と中道派との内部抗争がある。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 スコット・モリソン現連邦政府は、タンブル前政権から引き継いで以来、内部の混乱を引きずり続けており、タンブル氏を支持していた自由党中道派は次期選挙ではケリー議員を公認から外すことを望んでいたが、超保守派はケリー議員を支持しており、ケリー議員も「公認を取り消されるなら脱党して無所属になる」と公言していた。そこにタンブル氏に近かったジュリア・バンクス議員が自由党を抜け無所属に移動し、保守連合政権は少数派内閣に転落したため、この段階でケリー議員に脱党されると保守連合政権は窮地に立たされる。そのため、12月3日には自由党中道派もケリー議員の次期選挙公認を支持したと伝えられている。

 この日、モリソン連邦首相がケリー議員を含めた現職議員全員の次期選挙公認を独断で決めたことについては「短期的な打開策ではあるが長期的にはさらに問題の種を残す」と、ABC放送ラジオ・ナショナルのジャーナリスト、パトリシア・カーベラス氏は論評している。
■ソース
Morrison government is fighting a proxy war for a bigger power tussle inside the Liberal Party

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