連邦政府が居住地指定移民制度を提唱

地方自治体が移民労働者をスポンサー

 現在の移民制度では新しい移民がシドニー、メルボルン、ブリスベンなどの大都市に集中し、都市部のインフラストラクチャに対する人口圧力を高める一方で郡部では過疎化が進み、労働力が不足していることから、郡部に住むことを条件として移民を受け入れ、移民が指定した居住地から離れた場合には本国送還もあり得るという制度を連邦政府が提案している。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH紙、電子版)が伝えた。

 この移民制度は連邦政府が1,900万ドルの予算を計上して計画している人口調整プログラムの第一期に組み込まれている。

 2018年8月、SMH紙とエージ紙がこの連邦政府政策を報道したが、この制度では郡部の地方自治体が移民労働者をスポンサーすることもできるようになる。モリソン連邦政権が各州財務相にこの移民制度を提案したが州政府は乗り気になっていない。そのため、デビッド・コールマン移民相が省職員を派遣し、各州の候補地と直接交渉させている。

 コールマン大臣は、「この制度のビザの保持者は指定された地域で働くことが義務づけられており、大都市や郡部の他の地域に移動することはできない。また、移動したければ新しくビザを申請し直さなければならないが、新しいビザの交付はほとんどあり得ず、また永住権を取得することでもできない。この制度案は、労働者人口が不足している地域に移民が定着するよう促すことを主眼としている」と語っている。

 2月8日、ジョシュ・フライデンバーグ連邦財務相が州・準州財務相と会合し、連邦政府の居住地指定移民制度を説明し、支持を求めたが、ジャッキー・トラッドQLD州財務相は、「連邦財務相は将来の移民受け入れ枠について何の明確な考えも持っておらず、また、なぜ州のデータを欲しいのかについても十分な説明ができていない。今日の会合についても知的厳格さが欠けており、時間の有効な使い方とは言えなかった」と手厳しく批判している。

 また、ティム・パラスVIC州財務相も、「インフラストラクチャへの十分な資金も出さずに人口増大にどう対処するのかという問題でフライデンバーグ大臣は空論をもてあそぶだけだった。郡部に移民を定住させたいなら連邦政府がそれに対するインフラストラクチャ建設資金を示すことが必要だろう。今年、VIC州政府はインフラストラクチャに139億ドルを支出したが、連邦政府の出資は10億ドルにも満たない」と語っている。
■ソース
Migrants face deportation if they move, under population control visas

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