タンブル、アボット両元首相、パリ協定で対立続く

アボット、選挙間近にして協定反対を撤回

 トニー・アボット元連邦首相は、地元ワリンガ選挙区で自由党支持有権者の間からアボット議員の政策に反対する意見が高まっており、5月選挙に向けて自由党系の元オリンピック選手で現役の女性弁護士が無所属対立候補に名乗りを上げるなどしており、足下が揺らいでいる。

 そのような状況を背景にして、3月8日、アボット議員が突然これまでの「オーストラリアはパリ気候問題協定から脱退すべき」という持論を破棄した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 気候変動懐疑派で知られるアボット議員はこれまでも定見を疑われてきたが、ワリンガ選挙区でも自由党支持市民が気候変動問題を支持している。

 そのアボット議員が候補者フォーラムで、「石炭火力発電は依然としてもっとも安価なベースロード発電だ」と発言、これに対してタンブル氏は、「現在、電力の低排出と低価格を同時に満たすことができるようになっているが、そのためにはイデオロギーと数字音痴の代わりに工学技術と経済学を駆使した計画を必要としている。化石燃料ロビーと彼らの提灯持ちがスノーイー・ハイドロ2.0計画に反対し、これをストップしようとしているのは、この水力発電所計画が再生可能エネルギー発電にとって過剰エネルギーを蓄える膨大な貯水池になり、再生可能エネルギー発電の信頼性を高め、低排出と低価格を同時に実現する道を開くからだ」と語っている。

 アボット議員は2013年にパリ協定に署名しており、2030年までに温室化ガス排出量を26%削減することを約束していた。しかし、2018年にはタンブル首相(当時)にパリ協定から脱退するよう求める発言をしている。

 しかし、スコット・モリソン連邦首相はスノーイー・ハイドロ2.0に投資すると約束しており、将来的に石炭火力発電を完全に廃止することが可能になると認められている。
■ソース
Former prime ministers Malcolm Turnbull and Tony Abbott square off over Paris Climate Accord

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