DV問題抱えるカップルの仲裁カウンセラーに連邦予算

「DV問題に無理解」と被害者援護グループが批判

 ドメスティック・バイオレンスに悩むカップルの仲裁とカウンセリングに連邦政府が1,000万ドルの予算を計上していることが明らかになり、被害女性を援護するグループが、「DV問題に無理解」として、連邦政府を批判している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この予算は、連邦政府が幅広いDV問題対策の一環として連邦予算に、「Specialist Family Violence Services」と名付けたパッケージで、一般カウンセリング、紛争解決カウンセラー、家庭相談サービスなどの団体には、この制度への応募が呼びかけられている。

 連邦政府の制度に対して、DV被害女性を支援するWomen’s Domestic Violence Court Advocacy Serviceのヘイリー・フォスター会長は、「この制度は問題を理解していないもので、被害者の人命を危険にさらすだけだ。ソーシャル・メディアではこのような制度に対して、DVの加害者との和解は後々に加害者からの報復が待っているだけだと実例を挙げて問題にする声が挙がっている。ある女性の場合、加害パートナーとの和解を獲得したが、その後でパートナーから指にやけどを負わされ、その指を切断しなければならなくなった。その女性は、報復を怖れて将来の仲裁話し合いで事実を話すことはしなくなる。このような実例は枚挙にいとまがない」と語っている。

 ウロンゴンの精神分析医で、女性に対する暴力根絶を目指す医師団体のメンバーでもあるカレン・ウィリアムズ氏は、「DVの紛争解決の話し合いはまったく役に立たず、むしろ危険だ。カップル・カウンセリングは両者の視点を中立の立場から理解しようとするが、現実には加害者の行為を正当化する根拠は全くないのだから中立の立場は意味がない。これは根本的に加害者の責任を問うことを忘れており、むしろ被害者に罪悪感を持たせることで加害者と別れる決断を遅らせることになる。政府の方針は女性や子供の安全をまったく考えていない。女性が救いを求めている時は安全が最優先であり、話し合いや仲裁などしている時ではない」と語っている。

 ポール・フレッチャー家族社会事業担当大臣は、DV問題専門グループの批判には答えず、政策を売り込む声明を出している。
■ソース
Fury as Government funds couples counselling for families dealing with domestic violence

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