2019年連邦総選挙、アボット元首相の落選決まる

当日開票保守連合僅差優勢よそに無所属が当選

 2019年連邦選挙は労働党の優勢が予想されていたがいざ即日開票の蓋を開けてみると保守連合が僅かに優勢を保ち、特にQLD州ではほとんどの選挙区で自由国民党(LNP)が得票を伸ばした。

 一方、シドニー湾北岸のワリンガー選挙区では自由党系ながら経済保守・社会革新のザリ・ステガル無所属候補が早々と経済保守・社会保守のトニー・アボット元首相を破っており、都市居住者と経済保守・社会保守の農村部居住者との間に亀裂が広がっていることを示した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ワリンガー選挙区は経済では保守連合を支持しながらも、同性結婚合法化、難民の人道的な処遇、再生可能エネルギー推進と気候温暖化対策などを求める社会革新の有権者が多く、今回も「アボット氏を落選させる」市民運動が盛り上がり、ステガル候補当選につながった。

 しかし、今回の選挙戦では、対立候補者を中傷する文書や選挙ポスター毀損、デマ宣伝が相次ぎ、投票日前日にはアボット選挙運動員が口論の末に刺されるという事件も起きるなど選挙の白熱化に比例して「汚い選挙」が激しくなってきていた。

 アボット氏は1994年に初当選し、ジョン・ハワード連邦首相の下で保健相を務めるなどしており、避妊薬の解禁を阻止するなど社会保守の性格を明らかにしていた。また、選挙事務所職員だったデビッド・オールドフィールド氏がポーリン・ハンソン氏らと合流し、ワン・ネーション党を建てると、アボット氏は私立探偵に同党の違法行為を探るために大金を投じるなどの行為があった。

 5月18日の即日開票では投票所締め切りから開票率が30%を超えた2時間後にはステガル候補の一次得票率が46.1%に達し、勝利宣言するのに十分な得票数になった。

 ABC放送の選挙アナリスト、アントニー・グリーン氏は、「アボット候補得票率は13.7%減で40%未満になった。この数字ではもう勝つ見込みはない」と述べている。
■ソース
Federal election 2019 results show Tony Abbott loses Warringah after huge swing to Zali Steggall

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