ディック・スミス「こんな金を国から受け取れない」

50万ドルのフランキング還付に疑義を表明

 ビジネスマンで慈善家としても知られるディック・スミス氏は持ち株配当のフランキング還付が年額50万ドルにもなり、7月17日には、「自分は高額所得者。こんな金を国から受け取る理由はない」とフランキング還付制度に疑義を呈している。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 株式配当金から源泉徴収された所得税分を還付する制度は2001年にジョン・ハワード首相とピーター・コステロ財相が始めた制度で、国家財政に対する負担は間もなく年額80億ドルにも達すると見込まれている。

 5月18日の連邦選挙で労働党はこのフランキング還付制度の廃止を掲げ、「勝てるはずの」選挙に敗北している。労働党は他にもいくつかの政策を掲げていたが、投資配当めあての年金生活者の怒りを買ったとされている。

 一方、スミス氏は、「自分のような高額所得者に50万ドルも払う制度はばかげている。労働党は所得基準を添えて、中低額所得者はフランキング還付を受け取り、高額所得者は受け取れないような制度を掲げるべきだった」と語っている。

 スミス氏は、「2017年度には50万ドル、2018年度には25万ドルの還付があった。そのような還付を知った時には国税庁(ATO)に苦情を挙げた。しかし、会計士が、そのような制度になっており、自分の一存でそんな金は要らないと言えないと言った」と語っている。

 この還付金は、「企業利益が課税されており、その利益の配当に課税することは二重課税になる」という趣旨で還付することは各国で行われている。

 労働党も、所得基準を設けることを考えたが、そうすると党自身の収入が減る結果になるため、所得基準を採用しなかったとされている。そのため、選挙戦では保守連合が労働党の政策を「退職税」として攻撃した。

 労働党が政権に就いていれば、フランキング還付の廃止で現在でも56億ドル、将来的には80億ドルの年歳入増になり、重要な行政サービスに予算を振り向けることができていた。

 また、全国社会福祉協議会の概算によれば、年1万ドルのフランキング還付を受ける人は約50万ドル分の株式を持っていることになる。
■ソース
‘It’s outrageous’: Dick Smith received $500,000 of franking credit refunds in one year

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