QLD政府、「ワンパンチ法」導入に

NSW州類似の反暴力キャンペーン

 NSW州では先にキングスクロスやシドニー都心部で酒酔いや薬物の影響下での暴力事件が多発し、死者も出していたことから、被害者やその家族、救急医療関係者、警察や一般社会の安全な社会を要求する声が高まり、バリー・オファレル州政権が、「酒、薬物影響の下に暴力を振るい、相手を死なせた場合には強制的に8年の懲役を科する」という、いわゆる「ワンパンチ法」を成立させていたが、QLD州でも同じ動きが始まっている。

 一般に暴力事件が立て続けに起きると裁判所に対して、「裁判官は一般社会とかけ離れている。量刑が軽すぎる」という一般市民の批判が必ず出てくるもので、NSW州の暴力事件続発でも同じ批判があふれた。しかし、裁判官は法律や過去の判決に照らして量刑を決めるのであり、同様の事件が立て続けに起きたからといって突然量刑を重くしてはならない。一般市民にその程度の基礎的法知識さえなく、扇情的なメディアの報道に煽られて感情的な発言が飛び出しがちである。

 QLD州でもNSW州にならって、酒酔いや薬物の影響下での暴力行為に対して、「ワンパンチ法」を導入しようという動きがキャンベル・ニューマン政権から出ている。ニューマン州首相は、「州で多発する酒酔い状態での暴力行為を一掃する決意でいる。しかし、人々が楽しく過ごすことまで妨害しようとは思わない」と語っている。

 法案は様々な内容の「行動計画」を盛り込んでおり、州内15箇所を「安全な夜地区」に指定するなども含まれているが、野党労働党は、「酒類提供店の新規注文締め切りと閉店時刻繰り上げが効果的」と批判している。

 ニューマン州首相は、「不法な暴力行為で相手を死に至らしめた場合」には故殺罪と同等とし、最高終身刑を盛り込む。これは、事故だったという言い訳を許さない措置だ」としている。また、裁判所が特定個人に対して、クラブ、パブへの出入り禁止命令を発行できるようにする他、高校で薬物、アルコールの危険などを説く授業も義務づけるとしている。

 1か月間公告期間を設けて一般の意見を求める他、1年間の試験期間も設けるとしている。(NP)

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