豪人弁護士、PNGから国外追放される

法廷命令無視したPNG政府の措置

 パプア・ニューギニア(PNG)は、一応国家の体裁を保つ司法制度を支えていたオーストラリア人司法経験者2人がトップに務めていた。しかし、PNG政府が何の正当な理由もなく一人を突然国外退去処分したため、もう一人が「PNGの司法制度は機能していない。任務遂行不可能」と宣言して辞職、オーストラリアに戻った。

 先週には、「難民1人が死亡、60人以上が負傷したマヌス島難民収容センター暴動事件」を捜査していたPNG政府が、「難民収容センター事件の人権問題調査を打ち切る」と発表し、オーストラリアのトニー・アボット連邦首相がこれを支持した。

 さらに、3月27日には、センターに収容されていた難民希望者75人を代理していたシドニーの法廷弁護士、ジェイ・ウィリアムズ弁護士が訪問中のマヌス島難民収容センターから排除され、PNG政府はウィリアムズ弁護士を国外追放すると発表した。同弁護士はPNGのデビッド・キャニングズ判事から同センター立ち入り許可を受けていた。ケレンガ・クアPNG法務長官は、「立ち入りが認められた弁護士でも、有効なPNGの弁護士業務認可を受けていなければPNG国内で弁護士業務を行うことはできない」としている。

 3月初め、キャニングズ判事は、難民収容センターがオーストラリア政府の運営であり、オーストラリア政府に責任があるとして、センターの人権問題調査を始めていたが、3月21日にPNG政府が最高裁を通してこれを停止処分した。これに対して、キャニングズ判事は別の人権問題調査を開始した。

 オーストラリア国内の難民支援団体は、司法制度が形ばかりでしばしば政府の干渉を受け、部族対立が激しく、犯罪、殺人事件も多発するPNGに、文化、宗教の異なる西アジア、アラブ系の難民を定住させるオーストラリア政府の政策を批判してきた。(NP)

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