野宿者救済で1億1,500万増額

州、連邦の協議で交付期間1年延長

 連邦政府が野宿者救済として州に交付する資金が今年6月30日で期限切れになるため、州政府と連邦政府の間で交渉が続けられていたが、3月30日には連邦政府の資金1億1,500万ドルの交付をさらに1年延長することが決まった。

 しかし、この額は前労働党政権が交付していた額を4,400万ドル下回っており、その点を指摘されたトニー・アボット連邦首相は、「第一線サービスの予算は削っていない。施設投資を削っただけだ。予算を削ったという言い方は拒否する」と反論している。

 それに対して、野党労働党の社会福祉担当ジェニー・マクリン議員は、「野宿者問題では施設投資も重要だ。寝るところのない人達に宿泊場所を与え、家庭内暴力を逃れてきた女性や子供に隠れ家を与え、路上に寝ている人達に住むところ与えるのも第一線サービスだ。トニー・アボットがその資金をカットしたために4,400万ドル少なくなったのだ」と批判している。

 ケビン・アンドリューズ社会福祉相は、「この予算で福祉部門も安心できるのではないか」と発言しているが、少なくとも政府にとっては住宅政策を根本的に見直す時間稼ぎになるとの分析もある。アンドリューズ大臣は、「今後1年はこの予算を出す。その間に救世軍やホームレスネス・オーストラリア、州、準州政府と協議し、ホームレスネスだけでなく、もっと広く、住宅政策までを含めて長期的な政策を考えたい」と発言した。

 さらに、「全国で毎晩10万5,000人の人が野宿、あるいは施設で一夜を過ごしている。州、準州が連邦と同額を支出すれば、全国180箇所の野宿者収容施設も2億3,000万ドルの資金を受けられるはずだ」と発言している。

 ホームレスネス・オーストラリアのグレンダ・スティーブンズ氏は、「あくまでも短期の対策でしかないが、メンバー施設はこれでしばらくは息がつける。政府と協力し、長期対策を考えたい」と語っている。(NP)

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