「先住民族予算今後追加カットも」

マンディーン先住民族問題首相顧問

 かつて労働党議長を務めたこともあるウォレン・マンディーン氏はノエル・ピアソン、マーシア・ラングトン両氏らに近い先住民族経済自立派の一人とされているが、アボリジニ・リーダーらからはそれほど高く評価されていない。2度目の妻、リネット・ライリー氏には、「家族を捨て、アボリジニ文化も捨てた」と評され、シドニー・インスティチュート理事で著名保守派論客、ジェラルド・ヘンダーソン氏とロバート・メンジーズの娘アン・ヘンダーソン氏の間の娘、エリザベス・アンダーソン氏と3度目の結婚をしており、トニー・アボット保守連合政権首相の先住民族問題顧問委員会委員長に就いた。

 マンディーン氏は、ピアソン氏らの「福祉が先住民族を頽廃させている。先住民族は経済的に自立すべき」との論に同調しているが、先住民族の経済的自立の道筋は少しもはっきりしていない。アボット政権樹立から9か月、その間に政権が先住民族問題で実行してきたのは先住民族関係のプロジェクトや機関の廃止統合による予算節減がほとんどで、マンディーン氏はアボット政権の意向を先住民族グループに伝達する汚れ役を与えられた格好になっている。

 連邦政府は5月予算案の中で先住民族関係プログラムの予算を5億3,400万ドルカットしたが、6月5日には、マンディーン氏が「さらに6億ドルのカットがあり得る。これは冗費節約によって予算を節減するものであり、前線の行政サービスにはほとんど影響はない。冗費節約は主に後方事務職員が対象になる。現在ある150件のプログラムを合理化し、5件のプログラムに統合する。現場のサービスには何の影響もないだろう」と説明している。

 しかし、先住民族顧問委員会副委員長ネイリー・ブラウン博士は、「5月の予算切り詰めの影響も分からないうちにさらに予算カットは早すぎる。現在、どの部分の予算を削るのかも分かっていないのに、どこを削って6億ドルの追加節減なのか。しかも、先週の会議でも6億ドルの追加節減の話は出なかった。みんな、予算をもっとうまく配分したいと考えている時に追加節減というのは誉められたことではない」とマンディーン氏に真っ向から対立する構えになっている。(NP)

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る