世論調査、炭素価格支持率上昇

保守連合政権は絶対廃止の構え

 6月23日、保守連合連邦政権は、先に上院で否決された炭素価格付け制度(通称炭素税)廃止法案を再上程したが、同日に発表された「クライメート・インスティチュート」の年次世論調査によれば、現行の炭素価格付け制度が増え、反対者より支持者が上回るようになっている。

 「地球温暖化人為説」懐疑派が幹部を占めている保守連合の「炭素税反対」キャンペーンが盛んだった2012年には52%が労働党の「炭素価格付け制度」に反対していたが、現在は30%に留まっている。逆に「炭素価格付け制度」支持者は34%に増えている。ただし、「賛成でも反対でもない」が36%に達しており、保守連合が「炭素税反対」の理由にしていた「経済圧迫」がまったく見られないことと同時に目立った「二酸化炭素排出量減少」がも見られないことが国民の意識を変えたと考えられる。

 「クライメート・インスティチュート」がJWSリサーチ社に委託して行わせたこの世論調査は5月に1100人を対象にオンラインで実施されたもので、保守連合が労働党の「炭素価格付け制度」に対抗して掲げている「直接行動計画」は科学者やエコノミストがその効果を期待していないだけでなく、国民の支持さえ乏しい支持率22%で、「炭素税反対」回答よりも低い。

 しかも、与野党とも「気候変動」対策では国民の信頼を得ておらず、トニー・アボット首相が真剣な対策を考えていると信じている回答者は20%に留まり、ビル・ショーテン労働党党首が真剣な対策を考えていると信じている回答者も31%どまりだった。

 ジョン・ヒューソン元保守連合リーダーさえ、二酸化炭素排出企業に負担を科することで排出量削減意欲を招こうとする炭素価格付け制度を支持しており、二酸化炭素排出企業に資金を与えることで排出量削減意欲を招こうとする直接行動計画をまったく評価せず、「アボット保守連合は炭素税を豪経済のレッキング・ボールだとかじわじわと締め付けるパイソンと形容したが実際には経済に何の悪影響もなく、すでに炭素排出量が減っている。このまま維持すべきだ」と語っている。

 しかし、グレッグ・ハント環境相もアボット首相もあくまでも炭素価格付け廃止を強行する構えで、23日の再上程で新上院議員が登院する7月1日以降に保守派零細政党議員によって可決されると見込んでいる。また、アボット首相は、「政府は気候変動対策に真剣に取り組んでいる。直接行動計画に25億ドルを計上している」と語ったが、「炭素削減量を達成できなくても追加予算はない」とも言明しており、政府の「真剣さ」を疑う人は多い。(NP)

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