「政府は日本を中国の前に置きすぎ」

連邦政界、野党労働党が政府批判

 日本と中国との緊張関係がオーストラリアの連邦レベルにも波及している。

 トニー・アボット首相は、「日本が最大の友邦」と強調しており、捕鯨問題については与党保守連合も野党労働党も、「日豪両国は意見の違いを違いとしてはっきり言い合えるほど緊密な関係」としている。また、安倍首相が訪豪し、連邦議会で上下院議員を前に演説、両国関係、特に新たに浮かび上がってきた防衛協力関係に言及している。さらに7月10日にはジュリー・ビショップ外相がABCラジオ番組で、「率直に言う方がいいと思う」として、「中国は弱者に敬意を払おうとしない。当政府は我が国の国益のために立ち上がり、守る用意がある」と発言した。

 このような一連の発言に対して労働党からは、「中国との関係を犠牲にして日本との関係を深めようとしている」との批判が出ている。これに対しても、アボット首相は、「オーストラリアの外交はゼロサム・ゲームではない。一つの国との関係を強めても他の他の国との関係を疎遠にすることにはならない」と反論している。

 ビショップ外相も、「我が国は開放された輸出市場経済だ。法治と国際的な規律を重んじる開放的で自由な民主主義体制だ」と語っている。また、「オーストラリアの立場について混乱と避けるため明確直截に発言した方がいいだろう。中国は弱者に敬意を払おうとしない」と異例の批判をしている。

 労働党の外務スポークスウーマン、タニア・プリバセク議員は、「保守連合政府が中国との関係を犠牲にして日本との関係を強調することには失望している。政府は最近一貫して日本との関係を強調し、中国との関係を犠牲にしている。ビショップ外相の発言は大臣の発言とは言えない。まったく外交コメンテータの発言だ」と批判している。アボット首相は、「政府は日本との友好関係強化を望んでおり、同時に中国との友好関係を目指している」と反論している。

 また、政府は、「年末までには中国との自由貿易協定締結にこぎ着けると楽観している」と語っている。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-07-10/australia-accused-of-favouring-japan-over-china/5587872

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