「気候変動対策は未開の人身御供」

アボット保守連合の顧問が発言

 トニー・アボット連邦首相のモーリス・ニューマン・チーフ・ビジネス顧問が、「オーストラリア政府は地球温暖化問題に専念しすぎで、地球寒冷化への備えができていない」と発言した。

 アボット首相自身は過去に、「気候変動は現実」とか、「気候変動論議は全くのまやかし」とか、七変化の発言を繰り返しているが、周辺は気候変動懐疑派で固めており、ニューマン氏もその一人。排出権取引制度(ETS)支持を唱えていたマルコム・タンブル氏を、懐疑派を糾合することでリーダーの座から追い落としたアボット氏もホンネはそのあたりにあると見られている。

 ニューマン氏は、やはり気候変動懐疑派のルパート・マードック氏の持つニューズ・コープ系「オーストラリアン」紙の論説で、地球温暖化対策を「未開社会が神をなだめるために人身御供を捧げるようなもの」としている。また、地球が寒冷化すれば、世界平和もエネルギーや食糧の確保もすべて危険にさらされると書いている。

 保守連合政権は、前労働党政権の「炭素価格付け制度(通称炭素税)」廃止はパーマー統一党(PUP)などの支持で果たしたが、保守連合自身の気候変動「直接行動」計画法制成立は難航している。大気汚染企業に「課税」する炭素税とは異なり、保守連合の「直接行動」は税金から大気汚染企業に出資し、温室化ガス排出削減技術を開発させるというもので、すでに科学者やエコノミストからは、「直接行動計画はまったく無効で税金の無駄づかい」と見限られている。

 ニューマン氏は、「気候温暖化プロパガンダの後では、地球寒冷化の可能性に備えることは困難。再生可能エネルギーへの投資で地球寒冷化に向けたエネルギー確保が難しくなっており、経済に大損害をもたらし、国際問題における西洋の地位が衰えてしまっている」としている。しかし、地球が温暖化ではなく寒冷化に向かっているという根拠については科学者の研究などを示しておらず、「そのうちに分かるだろう」としか書いていない。(NP)

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/climate-change-measures-like-primitive-civilisations-offering-up-sacrifices-to-appease-the-gods-says-maurice-newman-20140814-3do0v.html

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