「増税は政治的自殺」とPUP議員

政府はあくまでも野党撃破の構え

 予算引き締めを言いながら、まだ完成もしていない統合攻撃戦闘機FX-35の追加注文をするなど、基本的に戦争と軍事の好きな保守連合らしく、トニー・アボット政権は政策に「XX作戦」と名付けてきたが、8月25日には一転して医学調に転換、バーナビー・ジョイス農業相が、「予算皮膚がん。まだ大丈夫とほっておくと命取りになる」と発言し、新しいコーラスが聞こえてくる気配がある。

 一方、昨日にはマシアス・コーマン予算相らが、「予算法案が成立しなければ増税しか道はない」と発言し、野党労働党や緑の党との妥協交渉を避け、あくまでも弱小政党との交渉を進めている。しかし、25日には、保守連合政権最大の交渉相手、パーマー統一党(PUP)のグレン・ラザラス上院議員が、「増税は保守連合にとって政治的自殺」と反論、コーマン発言はただのはったり、現実にはアボット政権は最終的に折れるとの判断を示している。

 連邦議会は5週間の休暇の後、26日から再開される。この5週間の間、連邦政府閣僚は上院の弱小政党議員らと交渉を重ねてきたが、大学予算削減で威嚇する学費自由化やローン利率引き上げ、返済所得水準引き下げ、家族手当引き下げ、自動車燃料税増率、$7のGP診察料など、国民中低所得者世帯に大きな経済負担になる予算法案については交渉が決裂状態になっている。基本的には労働党、緑の党、弱小政党が「累進的な公平な負担」を求めているのに対して、保守連合は逆累進的な金持ち・企業優遇の予算法案を堅持し、野党撃破で予算法案を通過させようとしている。

 ラザラス議員は、「我々は話し合いに応じるつもりがあるのだから、保守連合は党議員会議に諮り、もっと良識をわきまえた、まともな財政黒字回復予算案を作り直してくるべきだ」と語っている。また、アンドリュー・ウイルキー無所属下院議員は、「政府は弱小党議員を恫喝して従わせようとしている。まったく許せない行為だ。政府はこんな不満足な予算案を作ったミスを認め、やり直してこなければならない。

 しかし、ジョー・ホッキー財相は、「労働党や緑の党が妨害しても、政府はこの予算案を断固通過させる」と新聞に投稿し、これを受けてビル・ショーテン労働党党首も、「妨害も何も政府は我々と話し合おうとしたことが一度もないではないか。あくまでもゴリ押しする政府でしかない」と反論しており、当分、誰からも歩み寄りの気配は予想できない。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-08-25/pup-senate-leader-warns-tax-hikes-would-be-political-suicide/5693960

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