「G20のプーチン出席は断れない」

「一国で決める権限はない」と首相談話

 マレーシア航空MH17便のウクライナ上空での撃墜事件反キエフ親ロシア派武装勢力の犯行とされており、また武装勢力地区の住民投票でウクライナからの独立を可決すると、直ちにロシア議会が同地区の併合を可決し、またロシアが武装勢力への武器供給を行っていると指摘されてきた。ロシア政府はいずれも否定しているが、ロシア政府の行動はチェチェン共和国の独立運動には同共和国の都市を廃墟にする猛攻撃で抑えつけ、グルジア共和国に対しても南オセチア地域などの反トビリシ勢力を支援して事実上ロシアの傘下に収めるなどソ連時代の版図回復を狙っていると言われている。しかし、ウクライナ問題では西側諸国がロシア政権に関係の深い企業や財閥の資産凍結やビザ発給拒否などでロシア・ボイコットを決めている。

 トニー・アボット連邦首相は、マレーシア機撃墜事件直後にロシアを事件背後にあると決めつける発言をしてロシア政府との緊張関係が高まった。その後もアボット首相は強硬な発言を続け、G20サミットにはプーチン・ロシア大統領出席を断るという話も出ていた。しかし、G20加盟国の首脳出席を拒否するのはG20全体の決定事項であり、一国が決めることはできないという意見も出ていた。

 結局、10月13日にはアボット首相が、「G20の個別メンバーの出席を断る権限はオーストラリアにはない」と発表し、プーチン露大統領の出席が決まった。ビル・ショーテン労働党党首は、「アボット政府は強硬なことを言うだけで、いざとなるとプーチンが来ても別に問題ではないと言いたげな顔をする」と政府を批判した。また、アボット首相より先にジョー・ホッキー財相が、「プーチン出席を拒否しないというのがG20の共通意思だ」と発言していた。

 アボット首相は、「ブリスベンで私がプーチンと握手するのは見るに堪えないという意見はよく分かるが、G20サミットでロシアに協力的な態度を取らせることも必要だ。サミットで彼にははっきりと言うつもりだ」と語っており、G20サミットで諸国元首がプーチンにどうはっきり言うのかに関心が集まっている。(NP)

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/tony-abbott-defends-vladimir-putins-attendance-at-g20-summit-20141012-114xmq.html

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